「はじめて」をわかりやすく。

ギャンブルだけが全てじゃない?はじめての福本作品は人生の糧になること間違いなし!

ギャンブルだけが全てじゃない?はじめての福本作品は人生の糧になること間違いなし!

数々の作品が映像化されている実力派漫画家・福本伸行先生。「カイジ」シリーズや「アカギ」が有名で、ギャンブル漫画をメインに執筆されています。イラストは独特ですが、心理描写が細やかで読んでいるうちにクセになるのが福本マジック。ギャンブル漫画初心者の方でも、楽しめる作品がいっぱいですよ!

たかなし亜妖

この記事のアドバイザー

たかなし亜妖

フリーライター


OPEN

目次

1. 福本伸行先生について

芽が出なかった下積み時代

次々と作品がヒットし、映像化されている漫画も多い福本伸行先生。ですがデビュー時から順風満帆な漫画家生活ではなく、多数の苦労があったのだとか。

初めから漫画家を目指していたわけではなく、高校卒業後は建設会社の現場監督をしていた福本先生。何か一発当てようと一念発起し、講談社へ漫画の持ち込みを始めますが……イラストに関しての指摘を受け、経験を積むことを勧められます。

その後かざま鋭二先生のアシスタントとなり、建設会社は退職。これで晴れて漫画家の道へ――と思いきや、かざま先生により「福ちゃんは性格ががさつだから、トラックの運転手の方が向いていると思う」とまで言われてしまいます。アシスタント、といえどイラストがあまり描けなかったために、実際は雑用担当だったそう。一年半の勤務を経て、かざま先生の元を去って行くのでした。

その後も厳しい生活を強いられながら漫画を書き続け、一度は「月間少年チャンピオン」デビューを果たすもヒットしません。違う出版社に漫画を応募し続ける日々を二年半ほど過ごし、やっとの思いで講談社の「モーニング」にてちばてつや賞を受賞。この時に福本先生は28歳。漫画家として芽が出るまで、約十年の歳月が流れていたのです。

ギャンブル漫画で一気に火が付く

麻雀牌

ギャンブル漫画で有名なのですが、デビュー当時は人情ものがメインでした。ギャンブル漫画を描き始めたきっかけは、当時「ギャンブルもの」作品が流行しており、先生自身もそのジャンルは仕事が取りやすいから……といった理由から。初めから「ギャンブル作家」として活躍しようと思っていたのではないそうです。

「近代麻雀ゴールド」にて連載された「天 天和通りの快男児」が人気を博し、一気に福本先生の名前が世に広まりました。そこからギャンブルを題材とした作品が増え、次々とヒット作を生み出していったのです。

ちなみに福本先生は麻雀を中学生の頃から続けており、麻雀漫画家の大会で優勝した経歴を持っているのです。他にもサイコロをつかったチンチロリンや大小を好んでいますが、競馬は好きでない、と全てのギャンブルをするわけではないようですね。

天―天和通りの快男児 (1) (近代麻雀コミックス) | 福本 伸行 | Amazon

¥55(税込)

超心理麻雀漫画「アカギ」の主人公・赤木しげるが大人になって登場!主人公、天が率いる東代表のメンバーの一員として西代表との東西戦に臨む。老アカギ、カッコイイです。歳食った分いい感じに丸くなってます。ほとんど主役の存在感。スピンオフ作品として、「アカギ」が生まれたのも納得です。終盤、激アツです。心に響く名台詞の数々・・・。人生観変わります。

2. 福本作品の魅力

独特のイラストがクセになる

まず福本作品の魅力と言えば、あの独特のイラストでしょう。デビュー前の持ち込みでは指摘された部分でもありますが、今となっては「ウリ」の一つとなっています。一度見たら忘れない鋭利なアゴ、直線的な鼻、角度の急な輪郭が非常に特徴的ですよね。作画には定規が使われているので、あのような直線・角度になるそうです。

イラストについては賛否両論ありますが、キャラクターの書き分けもしっかりされており、決して「下手」ではないのがクセになるところ。雑さはなく、他の作家にはない個性が溢れているので「唯一無二」の存在感がありますね。

中には「絵が苦手」という声もありますが、読んでいるうちに気にならなくなってくるのが福本マジックでしょう。男性向けの漫画と思われがちですが、実際は女性ファンも多いため、性別問わず人気を誇っているのです。

銀と金 全11巻完結セット [コミック] | 福本伸行 | Amazon

¥2,100(税込)

裏社会で頭脳と心理戦を駆使して巨万の富を得ていく男達の活躍を描いた賭博コミック。競馬でスッカラカンになってしまった森田鉄雄(もりた・てつお)は、平井銀二(ひらい・ぎんじ)に声をかけられ、日当10万円の仕事を持ちかけられる。そして翌日、みかん箱10箱を運んだ森田は、その箱の中には不正融資で得た10億円が入っていると平井から知らされて……!?「カイジ」「アカギ」と並び称される福本伸行の代表作の一つ。

圧倒的言葉選びッ……!印象に残るセリフたち

個性あふれるのはイラストだけではありません。独特のセリフ回しも人気の一つで、これがまた作品の良さを際立たせるのです。「ざわ……ざわ……」という擬音もあり、多くの作品で使用されていますね。

「圧倒的〇〇っ・・・!」「とどのつまり」等、印象に残る言い回しも魅力の一つ。語尾は「っ・・・!」「~っ・・・!」「・・・!」が使われ、妙な統一感がたまらなく良いのです。福本作品ならではの世界観を味わえ、他の漫画と大きく差がついている点と言えるでしょう。読んでいると「あ~福本作品だな」と実感すること間違いなし(笑)

そしてキャラクターが発するセリフには重みのある、深いものが非常に多いのです。福本作品にて人生の教訓を学んだ、という人も少なくないはず。回り道をしてきた先生だからこそ織りなせる言葉の数々は、どれも心に突き刺さるでしょう。

細やかな心理描写で読者もハラハラ

ギャンブル漫画は細やかな心理描写が多く、見ているこっちがハラハラさせられる展開ばかり。登場キャラクターのギャンブル中の心理が痛いほど伝わってくるため、ページをめくるのに緊張してしまうほど。テンポの良い進みで、読んでいるとついつい夢中になってしまうんです。

キャラクターの表情や行動で、平然を装うとしている仕草、自身に満ち溢れた目……そこへ細やかな心理描写が入ることで、より作品に臨場感が生まれているのです。福本作品は人間の描き方がとてもリアルなので、ギャンブル漫画だけでなくとも「こんな考えの人間、現実でいるような」と妙な親近感を覚えるはず。

漫画だけど、どこかリアル。それが読者の心を掴んで離さない秘訣なのかもしれません。

3. メジャーな福本作品3選

麻雀漫画と言えばコレ!「アカギ~闇に降り立った天才~」

アカギ―闇に降り立った天才 (1) (近代麻雀コミックス) | 福本 伸行 | Amazon

¥715(税込)

昭和33年、高度成長期真っ只中の時代。雨降りしきるある夜、とある雀荘でヤクザ相手に命がけの勝負を挑んでいた南郷は徐々に窮地に追い込まれていた。その時突然、ずぶぬれになった一人の少年が雀荘に入ってきた。少年にただならぬ気配を感じた南郷は、麻雀牌すら握ったことのない彼に代打ちをさせる。このときから伝説が始まった。少年の名は赤木しげる。のちに「神域の男」と呼ばれる男である。

実写化、映像化もされている麻雀漫画「アカギ」は有名な福本作品の一つ。天才少年赤木しげるが麻雀に出会い、数々の勝負を経て伝説を築き上げていくストーリーです。

麻雀の基本的なルールが分かっていないと理解できない部分もありますが、読めないことはありません。多少の知識があるとより楽しめるのですが、まっさらな状態で読んだ人も「面白い!」と唸るほど!

実は「アカギ」は福本先生の知名度を一気に上げた「天 天和通りの快男児」のスピンオフ作品。赤木は麻雀を知らない13歳の少年だったのですが、驚異的な精神力と運、頭脳を誇り大人をアッと言わせる勝負を展開していくのです。

何を考えているのか読めませんが、頭脳のキレる赤木にメロメロになる女性ファンも多かったのだとか。作品が醸し出すミステリアスな雰囲気にも要注目です。

知名度の高さはピカイチ!「カイジ」シリーズ

賭博黙示録カイジ(1) (ヤングマガジンコミックス) | 福本 伸行 | Amazon

¥104(税込)

「限定ジャンケン」「電流鉄骨渡り」「Eカード」――。前代未聞の方法でくりひろげられる人間総力戦、修羅場勝負の数々。これがギャンブルだ!おまえたちは、負け続けてきたから、貧窮し、ウジウジと、人生の底辺を、這って這って這って、這っているのだ……!限定ジャンケン……!限定と聞いて、すぐ、ある予感が走った。この勝負、運否天賦じゃない。おそらくは愚図が堕ちていく。勝つのは、智略走り、他人出し抜ける者……!

「アカギ」以上に知名度を誇るのが「カイジ」シリーズです。実写化やアニメ化、そしてスピンオフ作品も派生し、知らない人はいないほどの人気作品となりました。シリーズの始まりとなるのは「賭博黙示録カイジ」であり、続編は「賭博破戒録カイジ」、「賭博堕天録カイジ」とタイトルが異なるので注意しましょう。

自堕落な日々を過ごしていた主人公伊藤開司は、保証人になっていた借金を友人に押し付けられ負債者となってしまいます。そこで一攫千金のチャンスを掴めるギャンブル船「エスポワール」へ乗船。そこから彼のギャンブル人生が幕を開けるのでした。

とにかく登場人物が見事にクズしかいないという徹底ぶり。オリジナルのギャンブルも作中に現れ、終始ハラハラする展開が続きます。過激な描写も多いですが、どこかマイルドに感じるのは絵柄のおかげかも?名言も数多く飛び出す、超有名ギャンブル漫画です。

日常ものでホロリとくる?「最強伝説黒沢」シリーズ

最強伝説黒沢 1 (ビッグコミックス) | 福本 伸行 | Amazon

¥556(税込)

2002年12月、土木作業監督・黒沢(くろさわ)は、自分の人生があまりにも満ち足りていないことに焦りを覚え、「人望が欲しい・・・!」という自らの欲求に気付く。44歳の誕生日を迎え、それを機に生き方を変えようと奮闘する。「カイジ」「アカギ」「銀と金」とは、また違う福本ワールドがここにある。

ギャンブルものはちょっと……という人には「最強伝説黒沢」がおすすめ。こちらの作品は全くギャンブル要素はなく、冴えない中年男・黒沢の苦悩や葛藤を描いたコメディとなっています。主人公の黒沢は建設会社に勤務する現場監督、福本先生のかつての経験が生かされた舞台設定ですね。

出世もできず、結婚も出来ず、名目上の現場監督を続ける安月給の黒沢。どうにか今の状況を打破しようと走り回るのですが、ことごとく空回りしてしまう……。そんな姿にジーンときてしまう読者も多いはず。黒沢の不器用さにやきもきさせられるのですが、着実に前へ進む男の生き様には感動さえ覚えることでしょう。

コメディゆえにクスリときてしまう部分も多いのですが、他人事と思えないリアルさがスゴイ。彼と同じ悩みを抱えている人は読めば、黒沢から勇気を貰えるかもしません。第二部「新黒沢 最強伝説」やウェブ広告にもなったスピンオフ「最強(さいつよ)伝説 中根」もあるので、併せて読んで下さいね。

ありがちな漫画に飽きたのなら、福本作品で新しい世界に触れよう

バトル漫画や異世界転生も良いですが、福本作品の繰り広げる世界観に触れてみてはいかがでしょうか?独特の世界が楽しい!と感じたら、それはもう中毒になっている証拠。非現実的なものだけが漫画ではありません。どこか日常的で親近感のある、味わい深い作品ばかりですので、ぜひ一度読んでみて頂きたく思います。

闇麻のマミヤ 1 | 福本 伸行 | Amazon

¥748(税込)

「アカギ」「カイジ」「天」などのメガヒット作で知られるギャンブルコミックの巨匠・福本伸行の令和初連載!主人公は、アカギのハートを持つJK雀士!特殊ルール「闇麻」とは……!?

たかなし亜妖

この記事のアドバイザー

たかなし亜妖

フリーライター




この記事をシェアしよう

こちらの記事もおすすめ