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【はじめてのレコード】リバイバルブームのレコード音楽鑑賞、はじめてみませんか

【はじめてのレコード】リバイバルブームのレコード音楽鑑賞、はじめてみませんか

レコードの良さが見直されてきています。レコード音源の優しさややわらかさはデジタルにはない、アナログならではのもの。でもレコードを聞くにはいろいろと揃えたいもの、気をつけたいことがあります。そのポイントをおさえながら、はじめての「レコード鑑賞」をしてみましょう。

Evelyn

この記事のアドバイザー

Evelyn

スローライフ派/元編集者


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目次

1.ブーム再来!アナログレコード

レコードがブームになっている

最近、日本でもレコードがブームになっているというニュース、聞いたことがある方もいらっしゃると思います。

レコードは1980年代のCDの発売と、その後の音楽配信サービスの開始により、オーディオマニア向けの商品を除いてほぼ姿を消しかけていたのですが、2006年ごろから英米のアーティストがレコードの形態でのアルバムを出しはじめ、2008年にはアメリカで「レコード・ストア・デイ」というイベントが開かれました。レコードショップとアーティストとファンが一体となったイベントは好評を博し、以来毎年4月の第三土曜日に開催されるようになりました。現在では世界23ヶ国でイベントが行われ、当日発表される新曲とか、限定グッズや限定アルバム、インストアライブなど、よりアーティストとショップ、ファンをリアルにつなげるフェアになっているようです。もちろん日本でも行われています。

日本では2015年にHMVがレコード専門店を渋谷にオープンさせました。そこから、レコードを見たこともさわったこともない若者の間に、じわじわと「レコードって何?」「なんかおもしろそう」という流れが広がります。欧米のビッグアーティストがレコードでのリリースを始めたことも重なり、レコードという「モノ」が少しずつ認知されていきました。その結果、2009年にはたった2億円だったレコード市場は、2016年には約15億円まで拡大しています。サカナクションや星野源など、CD発売と同時にアナログレコード盤もリリースするアーティストも増えてきています。

レコードの魅力

なぜ、今、レコードがブームになっているのでしょう。ブームを担っているのは若い人たちです。音源はCDどころか、配信がデフォルトの若い人たちにとって、音楽は「ながらで聴く」もの。電車に乗りながら、走りながら、スマホをいじりながら聴くものです。

ですがレコードは「ながら聴き」はできません。紙製のジャケットから大盤のレコードを丁寧に出し、ほこりがつかないようターンテーブルに乗せ、そっと針を置く。配信では入手できないジャケットやライナーノーツを見つつ、音にひたり、音を楽しむ。そんなアナログで濃い時間を音とともに過ごすことを「格別」と感じたことが、今のブームにつながっているのではないでしょうか。音源を配信で買うのではなく、音とともに過ごす時間と体験を、アナログレコードという媒体を介して買っている、そんな気がします。

また、アーティスト側も、アナログレコードでリリースすることにこだわりがあるようです。音の良さでいうなら、CDのほうがよほどクリアな音を再現できるのですが、空気感ともいうべき、音が空気を伝わって肌にとどく感覚がレコードにはあり、そこに伝えたいものを込めたいアーティストは多くいるようです。ジャケットが大きく、内容にも趣向をこらしてメッセージ性を高められるのも魅力的なのでしょう。

デジタルとアナログの音の違い

音は目に見えるわけではないので、はっきりと「ここ」と指摘できるほどの違いはないようです。強いて言えば、デジタルの音はクリアで、アナログは若干もやがかっているイメージです。

時計を思い浮かべて下さい。デジタル時計は秒ごとに数字が1ずつ増えていきます。アナログ時計は秒針が1秒分の角度を動きます。1秒の間のつなぎがあるかないかが、アナログとデジタルの違いで、それは音も同じです。

そもそもの音源は同じ。音源を処理する際に、人間の耳の可聴音域以外の音はカットし、情報のコマを細かく刻みながら音の変化を取り込んでいくのがデジタルの音の作り方です。一方アナログは、音の振動を針がそのまま盤に刻むので、カットされている部分がありません。そのかわり、デジタルでは取り除かれているノイズも取り込まれます。その、カットされている、人間の耳には聴き取れないとされるはずの部分を、やわらかく、あたたかく感じるのが、アナログレコードの音の特徴なのかもしれません。

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2.レコードを聞くためには

レコードプレーヤーを入手しよう

レコードは、ターンテーブルとも呼ばれるレコードプレーヤーがないと聴くことができません。以前は、ステレオコンポという再生機器の中にターンテーブルは必ず入っていたのですが、CDの普及でターンテーブルがなくなり、さらにはiPodなどの配信再生機器などの普及でステレオコンポ自体が消えて行きました。

現在、レコードを聴くためには次の2つの方法があります。

・手持ちのスピーカーやアンプを使いたい場合
すでに何らかの再生機器があって、それを使いたい場合、機器にレコードプレーヤーからの信号を受け付ける端子がついているかどうかを確認して下さい。ターンテーブル自体は、レコードを回転させ、レコードの溝に刻まれた情報をレコード針によって振動させる機械です。そこから出る音は非常に微量なため、その音を増幅する装置が必要です。それが「フォノイコライザー」と呼ばれる機械です。フォノイコライザーが必要かどうか、手持ちの機器を見て確認してください。

●アンプや、アンプ付きスピーカーの場合:「PHONO」もしくは「PHONO入力端子」と書かれているものであれば、ターンテーブルをそのままつなげてレコード再生が可能です。ターンテーブルはフォノイコライザー内蔵のものでなくてOKです。

●コンポやラジカセの場合:「AUX IN」もしくは「LINE IN」「外部入力端子」と記載してあれば、フォノイコライザーを介してターンテーブルとつなぐことができます。この場合、フォノイコライザーとターンテーブルを両方入手するか、フォノイコライザー内蔵のターンテーブルを入手して接続します。

・再生機器がない、または、手持ちの再生機器にこだわらない場合
スピーカー一体型のレコードプレーヤーを購入するのがいちばんシンプルで簡単です。近年は、スタイリッシュなターンテーブルや、フォノイコライザーとスピーカーのついた、おしゃれな箱型のプレーヤーも発売され、価格も手ごろでとても人気があります。また、USB端子がついていたり、Bluetooth対応もできるなど、レコード音源からデジタル化できるようになっているものもあり、使用用途が広いのも魅力的です。

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レコードの取り扱い方

レコードは、ドーナツ盤と呼ばれる、直径17.5cmの、真ん中の穴が大きめなものと、直径30cmのLP盤と呼ばれるものがあります。どちらも表面に音の情報源である溝が刻まれており、ここに傷や皮脂、ほこりがつくと、音の情報そのものが損なわれてしまいます。ですので、乱暴に扱わないことと、盤面を触らないようにすることが大事です。

レコードを持つ時は両手の平で盤の縁をたいらに持つ、もしくは、片手の中指と薬指で裏側のラベル部分を、親指の付け根で盤の縁を支えるように持ちます。ターンテーブルにそっと設置し、針を置くときも慎重に。レコードに傷がつくのは針がすべってしまったときがとても多いので、針を置くときとピックアップするときは特に気をつけましょう。

保管時はジャケットに入れ、立てて保管する場合はまっすぐに立てます。斜めにするとレコードが反ってしまう可能性があるからです。置き場所も、高温多湿な場所だとカビが発生したり、レコード自体が暑さでゆがんでしまうので避けて下さい。

レコードやプレーヤーのメンテナンス

レコードは樹脂でできているため、乾燥すると静電気が発生しやすくなります。ほこりが乗るとノイズが発生するため、静電気除去の対策はしておくといいでしょう。

また、レコードの針も、ずっと使っていると摩耗します。レコード針はおよそ300~500時間で交換するよう推奨されています。針の先にほこりがたまっていないのに、音飛びが発生したり、音がゆがんで聞こえてきたら、針を交換する時期です。

レコード針はカートリッジ式になっており、アームの先のパーツを交換する感じでセットできます。針はレコードプレーヤーによってセットできるものが決まっているので、プレーヤーの取扱説明書で型版を確認して下さい。

ターンテーブルそのものも、レコードを聴かないときはきちんと蓋を閉め、ほこりがたまらないようにしておきましょう。

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3.レコードを手に入れよう

新盤のレコード

いわゆる「新盤」と呼ばれるレコードは、2種類あります。1つは、現役のアーティストが新しいアルバムを発表する際、CDでも、配信でも、アナログレコードでもリリースするパターン。

配信しかしない、もしくは、配信とCDのみリリース、というアーティストも多くいる中で、アナログレコードで出したい、というアーティストは、それなりに音に対するこだわりのある方々なのだと思います。たとえば元ブルーハーツの甲本ヒロト氏は、アナログレコードのために録音して音源を作り、アナログレコードの音からCDを作るという徹底したアナログ派。中にはアナログレコード用とCD用と別音源を用意するアーティストもいます。

もう1つは、かつてのCD、もしくはレコードの再販のもの。CDのみリリースしていたものをアナログレコードでプレスして出す、あるいはかつてのアナログレコードを再プレスしたものです。

CDのプレスの場合、もともとCD向けの音源だったものなので、いわゆる「アナログの音の味わい」はあまりないかもしれません。また、再プレスのものも、ファーストプレスのものに比べるとやはり音は変わってしまっています。

ですが、かつてのアルバムにボーナストラックが追加されてお得であったり、リマスター版として音がグレードアップしたものもあったりします。中古ではないレコードなので、どれもジャケットもレコード本体もきれいですし、お店で分かりやすく選びやすいのも新盤の特徴です。

中古のレコード

こちらは、かつて誰かが持っていて、手放したレコードです。ですので、レコード本体やジャケットの状態がレコードによりまちまちです。お店によって表記は変わりますが、レコードの盤の状態、ジャケットの状態、ライナーノーツや歌詞カードがあるかどうか、日本発売版なら帯があるかどうか、そういったことの評価が書かれています。それにその盤そのもののレア度が加わって、中古での販売価格が設定されています。

あまりひどい状態のものはお店でも販売はしませんので、基本的にきちんと聴けるレコードが並んでおり、値段によっては掘り出し物もあるのが、中古レコードの魅力です。ですが、昔のアーティストの楽曲はよく分からないものも多いうえ、とにかく幅広いジャンルのアルバムが大量にある中から選ぶのは大変です。お目当てのミュージシャンやアルバムが特にない時は、アーティスティックなジャケットを好みで選ぶ、文字通りの「ジャケ買い」をしてみるのも方法です。

レコードをお店で試聴しよう

とはいえ、ジャケ買いで選んだものの、全く好みでない音楽を選んでしまうのも不本意ですから、そういう場合は、お店に頼んで試聴させてもらいましょう。それもできれば、アルバムのタイトルになっている楽曲と、それともう一曲か二曲を拾い聴きさせてもらえるといいですね。

また、視聴した曲をベースに、お店の方におすすめを聞いてみるのもいいと思います。今聴いたものよりももっと気軽な感じがいいとか、ソウル的なものが聴いてみたいなど、何か基準になるものがあると、お店側も薦めやすくなります。いろいろなアーティストの楽曲を聴くと、自分にとってのアタリもハズレもだんだんわかってきます。中古のレコードは、安く買えるという点で、とても気軽にアナログレコードに触れられるアイテムでもあるのです。

レコードのアナログならではの音の良さにひたってみよう

レコードというと、アンプやターンテーブル、スピーカー、それらをつなぐケーブルまでこだわり抜いたラインナップの機器を完全防音のオーディオルームで再生し、じっくりと音楽の世界に浸るクラシックファン、というイメージがありました。実際にそういうオーディオマニアな方は大勢いらっしゃいますが、そこまでこだわらなくても、アナログレコードのやわらかい、肌触りを感じられる音質や空気感に惹かれて、レコードを買い求めるようになった若い人たちのムーブメントは、アナログならではの音の良さを再認識させ、市場を活性化することにつながりました。

ジャケットからレコードを出し、ターンテーブルに乗せてそっと針を置き、刻まれた溝を針が走る、その摩擦から得られる音を息を吸い込むように聴く。スマホもPCも介さず、ただ音楽を聴き、ひたるという時間の過ごし方は、アナログレコードならではの贅沢な時間です。

こんな贅沢で濃密な時間を、ぜひあなたも体験してみてください。

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