
阿曽山大噴火さんに聞いてきた「はじめての裁判傍聴」(後編)
2020.05.22 | 5767view
エンタの神様などテレビでもお馴染み裁判ウォッチャーと言えば、阿曽山大噴火さん。1週間のうちに5日は裁判所へ傍聴へ赴くという裁判傍聴のオーソリティとも言える方に、はじめて行った裁判傍聴についてやはじめて裁判傍聴に行く時の心構えなどをインタビュー取材で直撃してきました!
目次
芸能プロダクションである大川興業に所属の阿曽山大噴火さん。お笑い芸人として活躍している傍らで、裁判ウォッチャーとして週に5日は東京地裁に赴いて裁判を傍聴していらっしゃいます。その豊富な裁判傍聴の体験をもとにして、有名なところでは「エンタの神様」(日本テレビ)などで裁判をフリップネタにして披露しています。
そんな芸能界でも屈指の裁判ウォッチャーである阿曽山大噴火さんに”はじめての「裁判傍聴」”というテーマで、はじめて裁判傍聴する場合の心得や、はじめてご自身で傍聴した裁判についてなど、裁判傍聴に関する『はじめて』について伺ってきました。
そのインタビュー取材の後編です。
前編では、阿曽山大噴火さんがどうしてお笑い芸人への道を進むことになったかや、はじめて裁判傍聴をした裁判のお話、そして裁判傍聴をするようになったきっかけについてなどのお話をお伺いしました。後編は、はじめて裁判傍聴をする前の心構えなど裁判傍聴をはじめるにあたってのポイントなどをお話いただきました。
これから裁判傍聴をしたい人や裁判に興味がある方にとっては、必見のインタビュー取材となっています。
阿曽山大噴火さんから、はじめて裁判傍聴をする人に向けて
――裁判傍聴の“いろは”でまず押さえておきたいポイントがあれば、お聞かせいただけますでしょうか。
阿曽山大噴火さん>
何を見るか・見たいかを最初に考えていかないとですかね。民事もあれば、刑事裁判もあるし、高裁も地裁も簡裁もあるんで、どれを見たいかを考えていかないと難しいでしょう。
最初に見るなら、民事よりは刑事裁判が分かりやすいと思います。民事はおおむね本人がいないことが多く、代理人が裁判を進めるケースばかりなので、何の裁判かも分かりにくいですね。一方、刑事事件は、本人がいることと冒頭に起訴状の読み上げがあるので、事件が分かりやすいので裁判内容を理解出来ます。最初に見るなら、刑事事件の裁判ってことになります。
――はじめて裁判傍聴をする場合におススメの裁判とかありますでしょうか。
阿曽山大噴火さん>
これも良く聞かれる質問なんですが、「本人が見たい裁判を見たらどうですか?」としか言えないです。「どんな事件がいいですか?」とか「どんな裁判が面白いですか?」と、本当によく質問されるんですが、事件も様々ありますし、殺人事件でも窃盗事件でも見たい裁判を探してくださいとしか言えないです。逆に主体性がなく裁判傍聴をすることなんて出来ますかね?
よく聞かれることのもう1つが性犯罪について聞かれますが、性犯罪の罪名は、傍聴人が増えますくらいです。他に混むような罪名はあまりないです。
――それでは、阿曽山大噴火さんが裁判傍聴にあたって気を付けている事を教えてください。
阿曽山大噴火さん>
撮影禁止や飲食禁止などのルールを守ることですね。もちろん、俺じゃなくて他の人ですが、裁判を撮影してYouTubeにあげて問題になったこともありますね。今は、機械も色々あるんで、隠し撮りで撮影できると言えば出来ます。だけど、ルールを守るって意味でも、そんな事俺はしないですね。
当たり前ですけど、法廷入口の横に禁止事項があって、明文化されていることはしないようにしています。
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服装を整え、はちまきゼッケン、たすき。腕章(裁判所が交付したものを除く。)などは着用しないこと。
大きな荷物、危険物、旗、ヘルメット、ビラなどを持ち込まないこと。
許可を受けないでカメラ、録音機等を持ち込まないこと。
静かにし、発言、拍手などをしないこと。
携帯電話機、ポケットベルなどの電源を必ず切っておくこと。
新聞や本を読むなど傍聴にふさわしくない行為をしないこと。
開廷中はみだりに席を離れないこと。
その他、裁判長の命令又は裁判所職員の指示に従うこと。
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※法廷内での禁止事項
まずは、弁護人、検察官、裁判官を確認します。裁判官によっても話すのが好きな人もいれば、無口な人もいるので、なるべく話す裁判官を選ぶことが多いです。あとは、傍聴席でも事件が起こったりしますからね。寝ちゃって裁判官に怒られる傍聴人がいたり、被告人の家族が泣いていたりすることもあるので、傍聴席側も気にして見るようにしています。
あと、傍聴券が出る裁判は、とりあえず押さえるようにしています。