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写経をはじめて精神統一や心を落ち着かせてはいかがでしょうか。

写経をはじめて精神統一や心を落ち着かせてはいかがでしょうか。

今から2000年ほど前に、お釈迦様の教えを文字で残し広めるために生まれたのが写経です。一般に写経という時は、三蔵法師が翻訳した「般若心経」のことを指します。写経をすることで得られる心理的効果と書き方、写経をはじめてする時に準備するものをお伝えします。心を静めてゆっくり写経に取り組んでみましょう。

ぶちうに

この記事のアドバイザー

ぶちうに

スポーツ好き元塾講師


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目次

1.写経の意味と由来を知ろう

写経って何?

「写経」は「仏教のお経を書き写す修行」のことを指します。ものすごく簡単に言うと、「お経を筆で書き写すこと」です。「写経」では、一般に「般若心経」を書き写すことになっています。なぜ「般若心経」なのかというと「お経」の文字数が300字程度で、およそ1時間あれば書ける長さだからです。「写経」は長すぎても疲れてしまうのです。因みに「摩訶般若波羅蜜多心経」というのが「般若心経」の正式名称です。

今からおよそ2500年前、インドでは仏教を開いたお釈迦様が生きていました。しかし、お釈迦様が入滅すると体系化されていた教えがバラバラになってしまいます。悩んだ弟子たちは、お釈迦様の教えを纏めて「お経」を作りました。

「お経」は当初、暗記され、口頭で伝授されていたと言います。口頭で伝えることが正式だとされていたからです。「お経」が文字に書かれるようになったのは、お釈迦様が亡くなって400年ほど経った紀元前1世紀頃(およそ2000年前)でした。仏教の教えを広めるために、お経はどんどん書き写されていきました。このように「お経」を書き写す行為が「写経」のはじまりとされています。

お経は種類も多く、すべての教えを纏めようとすると、一人では手が足りません。そのため、大きなお寺や権力者は皆で手分けしてお釈迦様の教えを書き写すための「写経所」を作りました。そのお陰で、多くの人が「写経」するようになり、書き写された「お経」も増えました。それは、インドを超えて遠く外国に広がっていったのです。

・玄奘三蔵が「お経」を翻訳?
「西遊記」で有名な三蔵法師のモデルの玄奘(げんじょう)というお坊さんがいます。彼は、「お経」をインドの言葉から中国の言葉である漢字に翻訳した高僧です。「西遊記」では、孫悟空に何かと押され気味の決断力のない気の弱いお坊さんとして描かれています。しかし、実際の玄奘は堂々とした天才肌の人物でした。特に彼は語学に優れていました。「写経」で書く「般若心経」は、実は玄奘が翻訳したものなのです。「写経」と「西遊記」の意外な繋がりを知ると、歴史というのは本当に面白いと思います。

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花果山の石から生まれた孫悟空は,72通りの変化の術を使って,縦横無尽の大活躍.インドへ経典を取りに行く三蔵法師を助け,数かずの妖魔を退治しながら冒険の旅を続ける

写経の効果

・字が綺麗になる
一般に、書道をやる時は心を落ち着けて書きます。心の乱れは、文字の乱れに繋がるからです。「写経」の場合も書道と同様に、丁寧に一文字一文字、書いていきます。字を丁寧に書けば、個人差はあるものの、自ずと字は綺麗になります。「お経」には、日常生活ではほとんどお目にかからない文字がたくさん出てきます。「お経」の難しい漢字をバランス良く書こうと心がけることで、普段の字も綺麗に書けるようになります。

・精神の安定
「写経」をしている間に、今晩の献立を考える人は少ないでしょう。万が一、「写経」をしている間に他のことを考えたりするのであれば、集中力が欠けています。心の乱れは、文字の乱れとなって如実に現れます。自分の書いた字を見ることで、自分の心の状態を見つめることが出来るのです。「写経」を通じて自分の心の状態に気づくことが出来るので、心を安定させることも可能になるのです。

・脳の活性化
意識を集中させて手を動かすと、脳に良い刺激が与えられることが分かっています。認知症の予防や、脳を鍛える手段として「写経」は良いのです。また「写経」をしている間は、普段より脳が活性化されていると言われています。それは、脳に流れる血液の量が増えるからです。

2.写経をするにあたっての準備

「筆ペン・お手本・写経用紙」を用意しよう

「写経」というとお寺で書く大掛かりなものを想像しがちですが、身近な道具で簡単にはじめられます。必要なのは「筆ペンとお手本がセットの写経用紙」のみ。「筆ペンとお手本がセットの写経用紙」は、近くの文房具店や100円ショップで手に入ります。

・「筆ペン」
「写経」は、小さな文字を書きます。細めの毛筆タイプの筆ペンを使いましょう。筆ペンはコンビニで簡単に購入できます。一品あれば、冠婚葬祭の時にも使えて便利です。

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・「お手本がセットの写経用紙」
紙なら何でも良いのかと言うと、そうではありません。何事も形から入ることが大切。「写経」をする際には、「写経」に適したサイズの写経用紙を使用しましょう。「写経」のお手本がセットになった写経用紙もあります。お手本を写経用紙の下に敷いて、なぞると、初心者でも美しい字で写経が出来ます。写経用紙には、いくつか種類があります。縦に線が入っていたり、白紙だったりと色々です。はじめて「写経」をする場合は、お手本が薄く印刷されたものがオススメ。なぞり書きも出来るので安心です。

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なぞり書き用のお手本の文字を、一枚ずつに印刷しているので、お手本がよりはっきりと見え、初めての方でも、気軽に写経を始めていただけます。

写経を行う前に心がけること

自宅で「写経」を行う場合、アロマやお香を焚いて気持ちを落ち着かせて置くと良いでしょう。元気で活動している所から、人間の心身はいきなり切り替わらないからです。「写経」は、瞑想に近く、心を無にして一挙手一投足に全神経を集中させる行為です。部屋の照明を工夫したりして「写経」を行う1時間前ぐらいから心を静めていきます。

3.自宅で写経をしてみよう!

「写経」の書き方

表題(お経のタイトル)から書き始めます。ゆっくりと丁寧に書くことを心がけます。自宅なので、誰かに意識が行ったり気が散るということも少ないでしょう。「写経」の最後の書き方をお伝えします。「お経」を最後まで書いたら、次の行に1字下げて「為」と書きます(お手本に「右為」と書いてあっても意味は同じです)。

お願いがある場合は「為」の下に「願文(がんもん)」と呼ばれるお願い事を書きます。「家内安全」、「商売繁盛」などのお願い事が良く書かれる傾向にあります。

「願文」の次の行に日付を書き、その次の行に名前を書きます。名前の下に「謹写(きんしゃ)」と記します。「謹んで書かせていただきました」という意味です。お手本によって、名前や日付の位置が違うものもあります。お手本に即して書けばOKです。

全ての行程を終えたら、手を合わせて合掌。一礼して「写経」を終えます。

心身を静めて書こう

気持ちの準備としては、椅子や座布団に「楽な姿勢」で座ること。勿論「胡座をかいて良い」という意味の「楽な姿勢」ではありません。姿勢が整ったら、深呼吸。リラックスした心身の状態を作ります。心が落ち着いたら手を合わせて合掌し、一礼します。

文字を書いている時は、無心に「写経」の作業に没頭します。「無の境地」に辿り着く人もいるかもしれません。一心に文字を書く作業に没頭すると心が静まって行きます。

慣れてきたらお寺で書いてみよう

全国には「写経」が出来るお寺が、たくさんあります。名刹である千葉県の「大本山 成田山新勝寺(だいほんざん なりたさんしんしょうじ)」では写経体験が出来ます。「平和大塔霊光殿」で毎日、「写経」を行っているとのこと。一人がけの椅子が用意され、経文が薄く印刷された写経用紙が配られるので、安心して「写経」が出来ます。はじめて参加する人には、指導もしてくれるので気軽に行ってみてはいかがでしょうか。

ぶちうに

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ぶちうに

スポーツ好き元塾講師




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