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初めてでも超簡単!高貴な娯楽「香道」で優雅にお遊びしませんか?

初めてでも超簡単!高貴な娯楽「香道」で優雅にお遊びしませんか?

「香道」はご存知でしょうか?あまり聞き馴染みが無いかもしれませんが、これはかの有名な『源氏物語』でも「貴族の娯楽、嗜み」として描かれています。複数の香りを嗅ぎ分けてそれを当てるのですが、シンプルに面白いだけではなく教養の側面からも非常に興味深いものなのです!貴族気分で「香道」を始めてみませんか?!

えむこちゃん

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海外在住の職業自由の人


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目次

1.日本古来の古風な文化「香道」を紐解く!

あまり聞き馴染みのない「香道」と言う言葉ですが、実はこれは「茶道」や「華道」などと合わせて、婦女子の嗜みであったと言われています。庶民の嗜みであった香道全盛期の江戸時代を終え明治維新の頃になると、武士達はこれまで芸事から学んできた作法や所作・精神性といったものを手放し、近代化・富国強兵といったものを第一優先にしました。

そこで、これらの芸事は女子のやるものと言うイメージが強いかと思います。競争の激しい忙しい現代だからこそ、香を楽しむ穏やかさを日常に取り入れてみませんか?

神性の高い芸術!?「香道」とは何か?

香道とは、あらかじめ用意された数種の香をルールに従って当てる遊びです。この競技自体の総称を「組香(くみこう)」と呼び、香鑑賞を楽しむ「聞香(もんこう)」と呼びます。そしてこれら2つを合わせて「香道」と呼んでいます。日本独自の芸道で禅の精神性を重んじ、礼儀作法や立ち振る舞いといったことに加え、古典文学や有識をふんだんに盛り込んでいるため、そういった深い教養も求められる雅な芸事なのです。本来香は「嗅ぐ」と言いますが、これは無粋だということで、香道の世界では香は「聞く」と表現します。

「後家流」と「志野流」の二代流派があり、前者は公家の間で行われてきたこともあり、香の雰囲気を楽しむといった娯楽性が強いもの。後者は、格式や形を重んじ心を磨く精神的修養の意味合いが強いという特徴があります。

歴史の中の「香道」

「香」の最も古い記録はエジプト文明の時期に遡ります。当時は遺体の保存状態を良く保つために棺桶の中の、「香」を敷き詰めていたそう。入浴の文化も設備もない時代に「香り」は、エチケットとして重要な役割を担っていました。粉末香木を体に塗る習慣もあったとか。日本には仏教伝来の頃、大陸から伝えられました。当時は仏前を浄めたり邪気を払うといった宗教的意味合いの強いものでしたが、奈良時代になって鑑真が香の配合技術を伝えたことで、貴族達が教養としてそれを学び日常生活の中でも香を楽しむようになったと言われています。

平安時代になると、香料を練り合わせた「薫物」が貴族の生活の中で使われるようになり、この頃から文学の中で「香」に関する記述がたくさん見られるようになります。それが本格的に「聞香」として確立したのが鎌倉時代で、室町時代には「茶の湯」と同等に寄合い文化を担いました。その後、江戸自体になり「組香」が成立して、「道」として大成しました。お線香が庶民の間にも浸透したのはこの時期となります。

2.「香道」を始めるために、どうすればいい?

さて「香道」は、インターネットで「香道 体験」などと検索をすると、関東関西の首都圏を中心とし、それ以外では教室の数もそれほど多くないのが現状。残念ながら香道を主催する「先生」の高齢化や後継者不足といった問題により年々減少していっています。近くで教室を探せない場合は、地域のカルチャーセンターに直接問い合わせたり、「香道」よりも教室の多い「茶道」の先生伝えに探ってみると見つかる場合も。次では準備から「組香」の楽しみ方を解説します。

準備が肝心!?予備知識を知っておく

香道体験をするにあたって、「香道道具」は必要ありません。しかし身だしなみはきちんと整えてから行くようにしましょう。着物でなくても、膝の隠れるスカートに肌色のストッキング、さらに白い靴下が最低限必要です。男性の場合も上品な服装を心がけましょう。唯一の約束事は「香水」を使わないことと、「革製品」を持ち込まないこと。指輪や時計を外していく方が無難です。香室は10畳と決まっており組香をする場合は、「香元(こうもと)」というお香を出す人と、その隣に全員分の答えを書く記録係2人が座り、参加者は壁に沿ってコの字型に座ります。

香元さんから向かって左角が上座となり、そこに座る人を「お正客(しょうきゃく)」と呼びます。また参加者の前には聞いた香の正解を書くための「記紙(きがみ)」と硯が必ず置かれているので、自分の名前を書いておきましょう。

本番の流れはこうなってる!徹底解説

組香の遊び方には、色々な種類がありお香を聞く数や、正解の書き方など細かい部分で違う所がありますが、大まかな流れはこのような感で行います。香室に全員が入室し、「総礼」したら「組香」がいよいよ始まります。席主が香木を刻み一片ずつ香包に入れたら「香元」が任意の順で1つずつ焚きます。「出香(しゅっこう)」を合図に香炉回ってくるので、回ってきたら香を聞きましょう。

香炉の持ち方は、香炉の正面を避けて器の足にしっかり指をかけ固定させること。そして香炉の上から蓋をするように手で覆って、約3回香りを聞きます。聞き終わったら右回しにし、右手で次の人へ香炉を送ります。(硯中央を目指します。)答えを用紙に記入して提出します。香元は炊いた順に香の銘を読み上げ、成績の良かった人が全員分の用紙を回収できます。

3.「香道」を楽しんだ後は…

「組香」の後には、参加者達と正当を見比べて談笑するのも楽しい時間となります。また香道道具は、木工・陶磁・漆器などと日本独自の技術の粋を集めたと言っても過言ではない、質の高い工芸品を使っています。使われている道具などにも是非注目してみましょう。そういった所からも脈々と受け継がれてきた伝統の「歴史」を感じることが出来るのではないでしょうか。さて、お次はもう少し「遊び方」と魅力をご説明していきます!

まだまだこんなにある遊び方!

一般的には難易度が低く、選ぶ香も限定的な「三種香」などで遊ぶ事が多いですが、「組香」の中でも特に有名な遊び方の「源氏香」、名前だけでも聞いた事はありませんか?5種の香木をそれぞれ5包ずつ用意し、この25包を混ぜ合わせ任意の5包を焚いて当てるのを楽しみ遊びなのですが、答えは「香図」を使って書きます。縦線の上を52通りの横線でつないだ図柄の「香図」。52というのは源氏物語の1章目と最終章を除いたものに当てはまるという事で、「源氏香」と言います。

香図から書き出した図形は、源氏物語の巻名に対応しており、答えとなった巻名にちなんだ和歌を書く事もあります。この「源氏香之図」には成立を巡って様々な不思議話や謎が残っており、今も研究の対象となっているのも面白いですが、雅かつ簡素な意匠の「源氏香之図」自体が日本の伝統模様の一つとして独自の発展をしており、現在でも様々な場面で目にする機会があります。

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いつでも、どこでも香りを楽しめる電池式香炉です。

貴族がハマる魅力とは?

所で、「組香」の勝者へのご褒美が「回答用紙の回収」だなんて意外だと思う方もいるかもしれません。しかし筆の上手さだったり解答の書き記し方だったり、香を聞く以外の素養が試されます。それをコレクションできるのは相手の技を勉強出来るという「粋」な計らいなのです。季節や天候によって・あるいは焚く人にとってもその香りは絶妙なバランスで異なる「香」。

貴重な香木を使うにはそれなりの知識や下準備も必要です。それをそれぞれのシーンで香を焚き分け、その元にのんびり優雅に会話を楽しむ事はまさに贅沢の極み。その空間と時間こそが特別なものだったのです。香には精神を落ち着かせる作用もあるので、貴族をはじめとしその後も日本文化として根付いたのも納得が出来ます。

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美しい教養を身につける

お香から始めてみませんか

香道は日本三大芸能の1つに数えられていますが、「茶道」や「華道」ほどは人気ではありません。これは香木が何千年も前に生成されたものであるという性質上、大量生産が難しかったたという背景があります。しかし時代を超えて、その変化に対応しながら今も生きる「香の文化」。忙しい現代だからこそ、当時の人たちが大切にしてきたものを取り入れたいものです。

教養というのは遊び心が必要なだけでなく、内面から律してくれるものです。「美しさ」といった事に関し、先人たちの知恵から様々な発見がある事でしょう。

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