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弘法大師の縁の寺を巡ろう!はじめての「お遍路」に行く準備と心得

弘法大師の縁の寺を巡ろう!はじめての「お遍路」に行く準備と心得

お遍路とは、1200年前に弘法大師(空海)が、人々を災から救うために建てた四国八十八ヶ所のお寺を巡る旅のことです。はじめてお遍路に行くときの装束や作法についてご紹介します。また、車・歩き・ツアー等、お遍路に行く際の手段についてもお伝えします。

ぶちうに

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ぶちうに

スポーツ好き元塾講師


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目次

1.お遍路について知ろう

「お遍路」のはじまり

四国で「お遍路」が始まったのは、平安時代。当時、京の都から遠く離れた四国は、修験者の修行の地として知られていました。のちに弘法大師と呼ばれる空海も、修験者の一人だったのです。その後、悟りを開いた空海は、民衆を災いから救うために「四国八十八ケ所」にお寺を建てました。

それが「四国八十八ヶ所霊場」と呼ばれる現在の巡礼地です。室町時代の修験僧の命がけの「お遍路」巡りを経て、江戸時代に「お遍路」は一般庶民にも普及します。それが、現在の「お遍路」巡りのもとになりました。

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各地に逸話を残す空海の一生、教え、ゆかりの寺院を辿りながら生涯と教えに迫る。真言密教の中心地・高野山も詳しくガイド。

一般に「空海」と呼ばれている「弘法大師」は西暦774年生まれ。62年の長い生涯を送りました。空海は、日本ではじめての庶民の学校を創り、日本初の給食や辞書も作りました。天才の誉れも高く、中国やインドの言葉にも通じ、書道の達人でもありました。「弘法筆を選ばず」「弘法にも筆の誤り」という諺の「弘法」とは、空海のことです。

密教を体系化して真言宗を開いた人としても有名な空海は、高野山に真言宗の総本山の金剛峯寺を建てました。真言宗を開いた後に、人々を災いから救うために四国に八十八ヶ所のお寺を建てました。これが「四国八十八ヶ所」巡礼のお寺になったのです。

お遍路の距離

四国にあるお寺を八十八ヵ所巡る「お遍路」。では、実際の距離はどのくらいになるのでしょうか。車で巡る場合と、徒歩で巡る場合は若干距離が異なりますが、おおよそ以下のような距離になります。

・車遍路(約1,400km)
徳島県(約250km)→高知県(約450km)→愛媛県(約450km)→香川県(約140km)

・歩き遍路(約1,200km)
徳島県(約188km)→高知県(約396km)→愛媛県(366km)→香川県(約140km)

いずれにしても1,000km越えのとてつもない距離を歩いたりして、八十八ヵ所を巡ることになります。現在の舗装された道路などではない、弘法大師の生きていた当時で考えると命がけの旅だったに違いありません。

竹林寺 境内 四国八十八箇所霊場 31番札所

2.「お遍路」の装束と持ち物を準備しよう

「お遍路」は現在は旅行のようなイメージを持たれることも多いですが、弘法大師の教えを巡る宗教的な儀式の面を忘れてはいけません。そのため。お遍路の際に必要な装束と持ち物があります。必ずしも全部を用意してお参りをするといった決まりはありませんが、最低限のマナーとして抑えておいてください。

「お遍路」の装束

・白衣(はくえ)
「白衣(はくえ)」を着用します。白衣には「死装束」の意味があります。「白衣」には上下があり、洋服の上から上衣だけ着てもOKです。袖なしと袖ありが選べ、サイズも数種類があります。ポケットやチャック付きの白衣を選ぶと便利です。

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・輪袈裟
「輪袈裟(わげさ)」を首に掛けます。輪袈裟は「袈裟」を簡略化したもの。お経を唱える時の最低限の法衣です。食事やトイレの際には外すルールがあるので従いましょう。「お遍路」が終了した後は、葬儀やお寺参りにも使えます。通販や専門店だと柄も豊富にあるので、自分の好きなものを選ぶことが出来ます。

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輪袈裟とは法衣を略式にしたもので巡拝の際、輪のようにして首に掛け胸に垂らして使用します。

・金剛杖
「金剛杖(こんごうづえ)」は「お大師様の化身」。金剛杖を持って「お遍路」巡りをすることは「お大師様と二人連れ」という意味を持ちます。これを「同行二人」と呼びます。昔は、道が舗装されておらず「お遍路」の途中で多くの人が亡くなりました。その際、お墓にするため、金剛杖には自分の名前を記載して使っていた歴史があります。

他にも持っておきたい「お遍路」グッズ

・念珠(数珠)
四国巡礼で用いる「念珠」は、長いものが本式とされています。108の煩悩からなる真言宗本連の数珠もあるので、金銭的に余裕があれば記念に購入するのがオススメ。「お遍路」は真言宗ですが、そんなに気にすることはありません。自宅の数珠で十分です。

・線香・ろうそく
お寺をお参りする際に必要となるのが、お線香とろうそくです。各寺院にも販売していますが、持っておいた方がいいでしょう。比較的安く手に入るグッズです。先祖供養のためにも持って行きましょう。道具を入れる「山谷袋(さんやぶくろ)」か、ずた袋を用意すると良いです。

・山谷袋
「山谷袋(さんやぶくろ)」は、道中にハンドバッグとして使える便利グッズです。手前側にお参りに必要な用品を入れ、奥側に身の回りのものを入れたりして使います。

・納経帳
四国八十八ヶ所霊場専用の「御朱印帳」のことを「納経帳(のうきょうちょう)」と呼びます。種類によって、ご詠歌が書かれているものもあります。「お遍路」巡りでは、札所でご縁を結んだ印として使われます。納経帳に朱印を貰う際は、300円が必要。四国八十八か所霊場会が定めた一律の金額なので、小銭を用意して置くとスマートです。

・納め札
「納め札」は「お遍路さんの名刺代わり」と言われています。お寺を参拝した証に収めたり、お接待を受けた時にも渡すお札です。「お遍路」を巡った回数によって、お札の色が変わります。1回目は白です。一回のお参りで2枚が必要になります。「納め札」には、名前・年齢・年月日・簡単な住所を書いて納めるようにしましょう。

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本堂や大師堂の納め札入れに納めて心願の成就を参ります。
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3.「お遍路」に行ってみよう!

様々な「お遍路」の形態

・「車遍路」でのんびり行こう!
現在、車で巡礼地を巡る「車遍路」が最も多い「お遍路」形態となっています。費用を安く抑えたかったり、静かに「お遍路」巡りをしたいと思っている人に最適です。自由に自分たちのペースで移動や観光ができ、宿泊先によって費用を抑えられるのがメリット。ただ「お遍路」は山道が多いので、ナビが付いていても道に迷うこともあります。

時間:10~11日間 (高野山を含めて13日ぐらい)
費用:およそ20万~30万


・「歩き遍路」で達成感と充実感を!
昔の命がけの「お遍路」を少しでも追体験できるのが、「歩き遍路」。日常ではない野宿やお接待(「お遍路」さんに無償で親切にする文化。自分の代わりに「お遍路」さんにお参りを託している)を受けるなど貴重な体験が出来ます。「歩き遍路」の場合、自分の体力と歩く速さを考えて、事前にしっかりスケジュールを組み立てましょう。

時間:45日~60日(人による)
費用:およそ50万(50日で計算した場合)


・「タクシー遍路ツアー」で楽チンに巡る!
スケジュールどおりに「お遍路」を巡りたいなら「タクシー遍路」。歴史や作法も教えてくれ、スケジュール、宿泊先、食事も手配してくれます。ひとり参加もOKで、少人数で周ります。時間に余裕があると観光地を案内してくれることも。ただし、決まったスケジュールで動くので時間厳守です。

時間:全周(高野山を含めて11泊12日)
費用:およそ30万(羽田発着の四国への飛行機代含む)

都内でも「お遍路」に行ける!?

世田谷の二子玉川にある「玉川大師玉真密院」は、都内で簡単に巡れる「お遍路」スポット。わずか20分の参拝でご利益が得られると有名です。

参拝は「地下霊場 遍照金剛殿」と書いてある階段から。「南無大師遍照金剛(なむだいしへんじょうこんごう)」と唱えながら地下の霊場まで行きます。履物を借りられるので、土足や裸足で霊場に踏み込まないように気をつけましょう。

階段を降りていくと、漆黒の闇。仏の体内を型どっているという地下殿の空間が広がります。暗い道を抜けると、四国八十八ヶ所にゆかりのある約300体の石仏がお出迎え。自分の数え年(自分の歳に1を足した数)のお大師様を探してお参りします。奥に安置されている高さ2メートル20センチの本尊の弘法大師像を拝み「お遍路」は終了です。

同行二人の「お遍路」巡り

「同行二人(どうぎょうににん)だから」と自分を励ましながら進む「お遍路」。物理的に一人きりで「お遍路」を巡っていても、隣に弘法大師様がいてくれるのです。「自分は、独りだけれど一人ぼっちじゃない」。そう思う経験は、今後の人生を送る上で強みとして生きてくるでしょう。

気軽にはじめた「お遍路」巡りは、「広い宇宙の中で生かされている存在」としての自分に気づき、感謝する契機となるかもしれません。

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世界に誇る生きた文化遺産「四国遍路」
誌面と連動してドローン動画も見える!
はじめての方もよく分かる、八十八ヵ所霊場徹底ガイド

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