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【はじめての箱根】古来から温泉地として名高い「箱根」。その魅力をお伝えします。

【はじめての箱根】古来から温泉地として名高い「箱根」。その魅力をお伝えします。

富士山の外輪山にあり、風光明媚な場所の多い箱根。首都圏からなら日帰りもOKで、もちろん魅力的な温泉も歴史的な場所もたくさんある、とても見どころの多い有名な観光地です。温泉にゆっくりつかって日頃の疲れを落としませんか?はじめての箱根、おすすめします。

Evelyn

この記事のアドバイザー

Evelyn

スローライフ派/元編集者


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目次

1.箱根はこういう場所です

富士山の外輪山にある、有名な温泉地

箱根は、神奈川県の最西、静岡県との境にある観光地です。富士山の南東、外輪山の上にあり、なおかつそこに火山もカルデラ湖もあり、箱根自身も二重の外輪山を持っているという、地質学的にも非常に面白い場所です。火山には大涌谷(おおわくだに)と呼ばれる火口丘の地崩れ地帯があり、今も噴煙を上げるなどの火山活動が続いています。

火山があることからもわかるように、温泉地としてもたいへん有名な場所。2019年じゃらんnetユーザーが選ぶ人気温泉地ランキング全国版で1位にランクインしており、東京から1時間ほどで行ける交通の便の良さもあって、全国的にも名の通った温泉地です。

東海道最大の難所「箱根越え」

箱根は温泉で有名な観光地ですが、一方で交通の要所としても有名な場所です。江戸から京都までの東海道で、静岡県の大井川と並んで最大の難所と言われ、「箱根越え」という言葉も生まれたほど、急峻な山道の続く場所。そのきつさは、正月に行われる「箱根駅伝」の、往路5区、標高差864mの山上りの様子を思い浮かべればわかると思います。

鎌倉時代の「十六夜日記」にも、そのきつい山道のことが書かれていますが、江戸時代には江戸への出入りを取り締まる要所として、「箱根八里」と呼ばれる道が整備され、箱根関所が設置されました。

「箱根八里」は小田原から芦ノ湖畔までの上り四里、芦ノ湖畔から三島までの下り四里の、幕府が設置した「官道」です。東海道をいきかう旅人や大名行列などすべてこの道を通るとされ、厳しくチェックが行われました。特に、関所での「入鉄炮(いりでっぽう)に出女」の「出女」に対する取り締まりは厳しかったそうです。大名家の女性は江戸に残る人質であり、江戸から出ることをきつく禁じられていました。証文を持った女性を「改め婆(あらためばばあ)」と呼ばれる女性検査官が結った髪の中まで仔細に調べたことが記録に残っており、箱根関所跡にもその場を再現したものが展示されています。

実は乗り物好きにはたまらないリゾート地

箱根には珍しい乗り物がけっこうあります。鉄道好きでなくても乗ってみたいものがたくさんあるんです。

①箱根で乗り物と言ったらまずこれ!「箱根登山鉄道」
小田原から強羅までの15km、10駅を、先に述べたような急峻な坂に沿って登っていく、文字通りの登山鉄道です。最大勾配は80‰(パーミル)で、1,000m進む間に80mも高度が上がるという斜度。一番の見どころは「スイッチバック」と呼ばれる、進む方向を切り換える方法で坂を登り進めるところでしょう。箱根登山鉄道鉄道線には、このスイッチバックが3か所あります。

また、急な坂を登るためそれほどスピードが出ません。トコトコと音がするようなのんびりした走りで動く電車なので、とてもリゾートに来た気分を味わえます。

②強羅から早雲山まで「箱根ケーブルカー」
強羅からは、関東で一番古いケーブルカーでさらに上まで昇ることができます。ケーブルカーは車内が階段状になっていて、山の斜面に沿って車体を鋼索で引っ張り上げる方式の乗り物。200‰もの急斜面を上がっていく景色はなかなかスリリングです。

③早雲山から芦ノ湖桃源郷まで「箱根ロープウェイ」
そしてケーブルカーも引けない最も高くて急なところは、ロープウェイで越えていきます。早雲山駅から山を越えて、大涌谷を見降ろすところはとにかく絶景。周りの景色がよく見えるように、ロープウェイのゴンドラも足元からかなり上まで透明シェルになっており、空を飛ぶような感覚を味わえます。運良く天気が良ければ、きれいな富士山も見られますよ。

④桃源郷から元箱根まで「箱根海賊船」
ロープウェイで芦ノ湖畔まで降りて来た後は、芦ノ湖名物の海賊船に乗ることができます。晴れた日には富士山を臨みながら、周囲が緑豊かな芦ノ湖を快適に縦断、途中、復路の別の海賊船ともすれ違い、不思議な異国情緒を感じることができます。

⑤元箱根から、水陸両用バス「NINJA BUS WATER SPIDER」
2018年に運航を始めたばかりの水陸両用バス。元箱根から箱根園までは陸路を、箱根園から芦ノ湖の中に入って水辺を走り、また箱根園から湖畔の陸路を通って元箱根に戻る周遊バスです。WATER SPIDERとは水蜘蛛のこと。外国人観光客も多く訪れる場所なので、とても外国人受けしそうなネーミングですが、もちろん日本人も十分楽しめます。

2.箱根で行きたい、見ておきたいスポットいろいろ

とにかく温泉、大リゾートスパから足湯まで

箱根といったら温泉。箱根の玄関口とも言える駅に「湯本」とつくくらいですから、温泉ははずせません。ですが実は「箱根温泉」という名前の温泉はないのです。

箱根にはあちこちに温泉の湧くスポットが点在しており、俗に「箱根七湯」とも「二十湯」とも呼ばれています。それぞれに湯質も効用も違う温泉で、江戸時代にはスタンプラリー的に複数の温泉を湯治してまわることも流行ったそうです。

箱根の玄関口「箱根湯本温泉」が一番有名で、施設の数も多いですが、箱根にはさまざまな特徴ある温泉があるので、あちこち入り比べてみるのもいいかもしれません。

そして、箱根で一番大きなスパリゾートといえば「ユネッサン」。昭和の時代から「箱根小涌園」「湯~とぴあ」という名称で大規模温泉施設を営業しており、当時から「ワイン風呂」「コーヒー風呂」などの変わり湯で有名でした。

これらは今も健在ですが、それ以上に、プールリゾートのような水着で入るスパエリアと、日帰り温泉として利用するエリアがとても広大で充実しています。「ユネッサン」利用だけで軽く一日遊べる施設です。

これ以外にも、箱根は宿泊施設はもちろん、趣向を凝らした日帰り温泉の数もとても多く、食事もついた日帰りプランなども各施設で出されています。そして、あちこちにあるカフェや美術館に併設されている足湯。カフェで注文して、それをいただきながら足湯につかるシステムのお店がかなりの数登場しています。お土産に温泉まんじゅうを買って、それを食べながら足湯につかるお店もありますし、中にはワンちゃんと一緒に入れる足湯もあります。
温泉地ならではの楽しみが、箱根にはたくさんあるのです。

大規模から小じんまりしたものまで、意外に多い美術館

箱根で美術館といえば「彫刻の森美術館」がまず上げられます。箱根登山鉄道の駅にもなっているくらい、50年も昔からある有名な美術館ですね。

小さい彫刻もあることはありますが、ほとんどは大きな彫刻やオブジェが外の開かれた空間に置かれている、開放的な美術館です。この美術館の風景は、長い期間フジテレビの天気予報や、番組開始・終了時のバックに使われていて、行ったことはなくてもなんとなく知っている、という方も多いのではないでしょうか。アーティスティックなフォルムのカラフルな像が多く、ピカソの作品を集めた「ピカソ館」も有名です。

比較的新しい大きな美術館として、小涌谷につくられた「岡田美術館」も、コレクションの充実した美術館です。こちらは東洋の陶磁器と日本画をメインに展示されており、5階建でフロアも広く、丸1日いられるくらいのボリュームがあります。歌麿の三部作のひとつで長年所在不明だった「深川の雪」を所蔵公開したことで、一躍有名になりました。

一方、西洋画をメインに規模の大きい展示をしているのが「ポーラ美術館」です。特に19世紀後半の印象派の絵画が多く、ルノワールやモネ、セザンヌ等の企画展も多く開催されています。また、西洋や江戸時代の化粧道具のコレクションがあるのも、化粧品会社らしい特徴で興味深いです。ガラスを多用し、周囲の緑とも調和したモダンな建物がとても美しい美術館でもあります。

その他に、箱根にはガラスをテーマにした美術館が2館、日本画の美術館、陶器の美術館、写真美術館、変わったところでは「星の王子様ミュージアム」というのもあります。

http://www.tbs.co.jp/l-prince/

ぜひ乗りたい、箱根登山鉄道

箱根登山鉄道の起点は小田原なのですが、鉄道に乗る多くの方は、小田急の特急を使って終点の箱根湯本まで行き、そこから登山鉄道に乗るパターンが多いかと思います。電車で「登山」する醍醐味も、まさにそこから始まります。

箱根登山鉄道は、小涌谷までは国道1号線と右左に交わりながら登って行きます。箱根の外輪山の中で、このルートだけが川筋で比較的行き来がしやすいためで、谷底ではなく、山はだの中腹の非常に狭いところを、線路と道路が縫うように交差していくのが見られます。

1919年創業当時の架設工事は難航を極めたそうですが、あちこちにその当時をほうふつとさせるトンネルや鉄橋も残っています。特に、塔の沢から最初のスイッチバックまでの途中にある、トンネルとトンネルの間の早川橋梁は、下を流れる早川までの高さが43m、深い谷にかけられた鉄橋です。創業当時のまま今も現役の鉄橋であり、登録有形文化財にも指定されています。紅葉の季節には、橋梁の上で電車をいったん停止させ、谷の美しい様子を堪能できるサービスも行われています。

6月から7月下旬にかけては、沿道を満開のアジサイが色どり、とても優雅な光景を見ることができます。

箱根は富士箱根伊豆国立公園の中にあります。できるだけ景観を崩さず、自然を壊さない工夫が求められます。そのため線路わきの空間もあまり広く取れず、結果緑をくぐりながら走るような路線ができあがりました。急な坂を上るという点でとても特徴のある鉄道ですが、それだけではなく、自然を身近に感じられ、多くの方に愛されてきた鉄道でもあるのです。

3.箱根へのルートと便利なチケット

箱根に入るルートは3種類

外輪山に囲まれて隔絶した感じの箱根ですが、箱根に入るルートは主に3つあります。

①小田原から箱根湯本を経て入るルート
これは車で国道1号線をたどるルートのほかに、ロマンスカー等の小田急電車を使って箱根湯本まで来るルートも含まれます。

②御殿場方面から箱根北側の乙女峠を越えて入る国道138号のルート
こちらのルートは、御殿場や御殿場プレミアムアウトレットからの路線バスを利用する場合と、新宿から高速バスを使って、御殿場経由で箱根に入る場合に用いられます。逆に、箱根に来たついでにアウトレットで買い物をして帰る方も多くおいでです。

③三島から国道1号線を使い、箱根峠を越えて芦ノ湖畔に至るルート
こちらも路線バスが走っています。箱根から三島は、意外に近いですし、三島へと降りていく道は駿河湾が一望できてとても眺めのいい道です。

活用範囲の広い「箱根フリーパス」

自家用車ではなく電車やバスを使って箱根に行く場合、「箱根フリーパス」を使うと大変便利でお得です。

「箱根フリーパス」では、「箱根登山電車」「ケーブルカー」「ロープウェイ」「海賊船」のほか、「箱根登山バス(通常の路線バス)」「観光施設めぐりバス(観光スポットを巡回するシャトルバス)」等もフリーで乗り降り自由になります。有効期間は2日~3日。さらにあちこちの観光施設での利用料金割引もあり、乗り物を使い倒して遊ぶなら、たとえ日帰りであったとしてもオススメのパスです。

フリーパスの料金は利用する始点の駅によって変わってくるので、小田急の窓口や旅行代理店で問い合わせてみてください。

ポイントを絞って使えるお得なチケットいろいろ

フリーパスを買うほどたくさんの乗り物には乗らないんだけど・・・という、スポットで観光したい場合にも、いろいろなお得チケットがあります。

たとえば、登山電車とケーブルカーだけ乗りたい場合は、「箱根登山電車・箱根登山ケーブルカー1日乗車券」とか、旧街道から芦ノ湖畔に抜けるハイキングコースを歩きたい場合は、路線バスが途中乗車・下車が自由な「箱根旧街道・1号線きっぷ」とか。どれも「箱根フリーパス」よりも安く、ポイントを絞って使うことができます。自分が行ってみたいプランに近いお得チケットを選んでください。

「箱根」は、首都圏から気楽に行ける温泉リゾート!

首都圏から行けるリゾートというと軽井沢を思い浮かべますが、実は箱根も、別荘の点在するリゾート地です。軽井沢のようなハイソな雰囲気はありませんが、その分温泉があり、遊べる場所の多い気軽な観光地として、首都圏の人たちの人気旅行先である箱根。箱根ののんきで気楽な雰囲気を、ぜひ楽しんでほしいです。

旅行ガイド (ことりっぷ 箱根)

¥880(税込)

『ことりっぷ』が装いも新たにリニューアル。
「ことりっぷにまだ載っていないステキな場所を教えてください」という声にお応えして、新たなお店や旅メニューを新収録。
●収録エリア
箱根湯本、強羅、小涌谷・宮ノ下、大涌谷、箱根旧街道、仙石原、芦ノ湖、小田原 etc.

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