
老後の生活に少しでも安心を!個人年金を始めてみませんか?
2020.01.11 | 14view
個人年金をご存知ですか?国民年金のような公的年金とは異なり、保険会社などから私的に契約する生命保険の一種です。年金や保険のように毎月掛金を収めるため公的年金に上乗せするような感覚があり、定年後の返戻金が生活にゆとりをもたらします。今回は個人年金をはじめてみようと考えている方にご紹介したいと思います。
目次
1.個人年金とは?
個人年金って何?
名前だけを聞くと国の公的年金制度の一部のように感じる方も多いと思いますが、年金には公的年金の他に私的年金というものがあり、公的年金の上乗せを保証する制度です。個人年金は民間の生命保険会社が各々に販売している商品で、公的年金の補完の他に積み立て貯金のような性質を持っています。個人年金には支払い方により終身年金、確定年金、有期年金などがあります。仕組みとしては公的年金のように払込期間があり満期を迎えると一定期間公的年金のように返戻金(へんれいきん)が受け取れます。
・終身年金
終身年金とは被保険者に支払いが開始されてから本人が亡くなるまで支払い続けられるものです。終身年金には保証期間があるのもあり、被保険者が保証期間内に死亡しても保証期間までは相続人に支払われるものがあります。
・有期年金
有期年金は契約時や商品が定めている一定の期間内でかつ被保険者が存命の間だけ支払われる制度です。最初の数年は保証期間があるものもあり、その場合は保証期間内であれば被保険者が死亡しても相続人が受け取れます。確定年金は被保険者の生死に関係なく一定期間支払われ続けます。
公的年金とはどう違うの?
公的年金は国内では満20歳になると原則全員加入することになりますが、個人年金は私的年金の保険型商品ですので自ら契約して加入(購入)します。金額も公的年金は原則一律なのに対し、個人年金は各会社によって金額の下限上限が様々で、その範囲内なら契約者が払い込む金額を設定することができます。(複数契約したり他社との契約も可能です)
公的年金 | 個人年金 | |
---|---|---|
行っている団体 | 国 | 民間の生命保険会社 |
加入年齢 | 満20歳から | 早ければ0歳から |
払込期間 | 満60歳まで | 種類や商品ごとに異なる |
加入条件 | 原則全員加入 | 任意加入 |
払込金額 | 一律の金額 | 種類や商品ごとに異なる |
支払額の変動 | 景気に左右されにくいため支払額は比較的安定 | 景気に変動されやすいため支払額が変動しやすい |
加入後の注意 | 加入率の低下により更なる支払い年齢の引き下げ可能性 | 生命保険会社の倒産により支払われない可能性がある 早期解約時は今までの払込額より大幅に減額されて返金される |
未加入のデメリット | 資産差し押さえ公的サービスの制限 | 定年退職後の収入の減少 |
加入後の利点 | 定年退職後の収入安定 障害者、遺族年金の受給資格 | 定年退職後の収入増年末調整の対象積立預金感覚での資産運用 |
2.個人年金は、どうやったら加入できるの?
個人年金にはどこで入れるの?加入までの流れとは?
前述の通り生命保険の一種ですので、主に個人年金を商品としている生命保険会社との契約になります。最近では銀行でも積立預金などの手続き時などに加入を勧められることもあります。感覚としては積立預金に似ているのでそのまま積立預金にするより、その一部を個人年金にして資産運用しませんか?という形で勧められることもあります。
加入したいプランを決め毎月支払っていく金額を決定します。基本的には死亡保障がないため主だった審査はなく加入することができます。これも会社や商品にもよりますが年齢制限も基本的にはなく0歳からでも入ることができます。
3.個人年金のメリットとは?
加入後は月払いであれば加入時に決めた金額を毎月積み立てていきます。加入後は他の生命保険と同様に証書が送られ保険加入の証明となるもので保管します。また個人年金の利点として他の生命保険と同様に確定申告の対象となるものがあります。会社などにお勤めの場合は年末調整の際に申告すれば還付金が受け取れます。
こんな方におすすめです!
貯蓄の一部という特性を持っているため、一度契約すると簡単に引き出せないため毎月の貯金が苦手な人にはおすすめです。また老齢年金の受給が開始されても生活が困難なくらいの受け取り額なことが多いため老後の生活を助けてくれるものになると思います。
しかし個人年金にも欠点があります。まず早期に解約すると納めた額より少なく返戻されてしまいます。そのため長期的に継続できる額と生活の見通しができることが必要であると思います。そして、保険会社の商品のためその会社が倒産してしまうと今まで納めた保険料が戻ってこない可能性があります。また、固定金利のため受給時の経済がインフレで貨幣価値が下がってしまい損をしてしまうこともあります。
個人年金をうまく利用してセカンドライフを充実させよう!
個人年金のことを少しでも知って頂けましたでしょうか?基本的には誰でも入ることができる上に、将来の生活の助けになるものだと思います。契約会社の倒産時や早期解約時の解約金減額などデメリットもありますが、長期的に継続して納めることができたら、いわゆる定年退職後のセカンドライフの充実につながってくると思います。
また毎年の所得税の還付金対象となるので、メリットも多い商品だと思います。老後が不安な方や貯金が苦手な方は一度検討してはいかがでしょうか?

¥1,650(税込)
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