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超カンタンな自家製ぬか漬けをはじめてみませんか

超カンタンな自家製ぬか漬けをはじめてみませんか

自家製ぬか漬けって大変そう。毎日かき混ぜるのも、手がくさくなるのもイヤ・・・そう思っているあなた、ジッパー袋のぬか床なら手は汚れないし、かき混ぜも楽だし、なのにおいしいぬか漬けができるんです。さあはじめてのぬか漬け、つくっちゃいましょう!

Evelyn

この記事のアドバイザー

Evelyn

スローライフ派/元編集者


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目次

1.ぬか漬けは、自宅で簡単に作れる「発酵食品」

野菜が摂れてヘルシー、ぬか漬けの魅力

和食といえばごはん、そして、ごはんによく合う箸休めは、なんといっても「ぬか漬け」。漬けものにはいろいろな種類がありますが、ただしょっぱいだけではなく、旨味やこくがきちんと感じられる「ぬか漬け」は、野菜だからヘルシー、というだけでなく、不足しがちな栄養素を補う食品でもあります。

ぬか漬けをつくるための「ぬか床」は、お米を精米する時に削られてできる「米ぬか」が主成分です。

江戸時代に白米が普及し、庶民の主食はお米になりましたが、その結果ビタミンB1が不足して脚気が流行りました。そのビタミンB1は、実は精米時に削って廃棄される米ぬかに豊富に含まれています。不足しがちな栄養素を補うためと、ごはんに合う漬けものであることから、ぬか漬けは江戸時代に一気に広まりました。

ビタミンBだけでなく、AやE、タンパク質、カルシウム、鉄分、リンなども含まれており、そこに、漬けた野菜のビタミンCが加わって、とても栄養価の高い食物でもあるのです。

ごはんのお供に、お酒のつまみに

ぬか漬けはこんなふうにできていく

ぬか漬けは腸内環境を整え体に良いとされる「発酵食品」です。

空気中や有機物には微生物という目に見えない生き物がいます。それらが、人間が食する食材に関わり有益なものに変えるプロセスを「発酵」といいます。

牛乳からヨーグルトやチーズが、大豆から味噌や醤油や納豆が、米と麹から酒ができるように、微生物が食材に何らかの化学変化をもたらすことで「発酵」は起こります。微生物の持つ酵素や菌が食材の成分のタンパク質やでんぷんを分解してアミノ酸や糖分・ビタミンに変え、それがもともとの食材にはなかった香りや味や栄養価となるのです。

ぬか床は基本的に米ぬかと塩でできています。塩の浸透圧作用により、漬けた野菜から水分と養分が染み出します。その養分をエサにして酵素や菌が化学反応、つまり「発酵」を起こし、できあがった新たな栄養素が水分の抜けた野菜に入り込みます。これが「漬かった」状態ということです。

ぬか床の微生物が「発酵」を起こす

もともと米ぬかには乳酸菌が含まれていますが、作ったばかりのぬか床にはそれほどの量はありません。漬け捨ての野菜を入れたり、うまみ成分の食材を足したりして少しずつ整えた結果、乳酸菌が増え、ぬか床の酸性度が上がります。

酸度のある中では生きていけない腐敗のもとになる菌はいなくなり、乳酸菌と酵母菌・酵素がバランスよく整った状態を、ぬか床が「熟成した」「育った」と表現します。その育ったぬか床で漬けた野菜は、旨味や香りだけでなく、乳酸菌と多くの栄養素をたっぷりと含んでいるのです。

ぬか漬けの効用はこんなにある

乳酸菌はご存じの通り、善玉菌を増やし悪玉菌を減らす、腸の「正義の味方」です。腸内環境を整えて腐敗を抑え、腸の蠕動運動を助けて便秘を解消します。さらに、中性脂肪や血中コレステロール値を低下させ、活性酸素を除去し免疫力をアップする効果もあることがわかってきています。

こんな乳酸菌が生きたまま腸に届く「ぬか漬け」には、実は乳酸菌の量はヨーグルトの10倍あると言われています。乳酸菌だけでなく多種多様な栄養価が豊富なぬか漬け、どれだけヘルシーな食べ物なのかがおわかりいただけると思います。

2.ジッパー袋で作ろう、超簡単な自家製ぬか漬け

ジッパー袋でのぬか床の作り方

とはいえ、ぬか床を作って管理するのは大変です。毎日かき混ぜなければなりませんし、温度変化でぬか床のバランスが崩れると、整えるのにも一苦労します。かき混ぜるのにも手が汚れたりにおいがつくのを嫌がるかたもいらっしゃるでしょう。

ここでは、手軽に作って簡単に管理できる「ジッパー袋」でのぬか床の作り方をお伝えします。

ジッパー袋に入れるもの

用意するもの
厚手で大き目のジッパー袋(できればマチ付きのもの)1枚
米ぬか 250g
塩(できれば粗塩) 30g
水 2カップ
鍋、ボウル
唐辛子(カットされていないもの)1本
切り昆布 2~3枚
漬け捨て用の野菜

ぬかには「生ぬか」と「炒りぬか」があります。お米屋さんや精米所など、無料で生ぬかをもらえるところがありますが、そのぬかを使っても問題ありません。ただし火を通していないので、もらってきたらできるだけ早く使ってください。

炒りぬかは生ぬかを炒って長期保存できるようにしたものです。スーパーで売っていますので、こちらのほうが手軽に入手できると思います。

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作り方はいたって簡単!
①お湯を沸かし、分量の塩を入れて冷まし、塩水を作ります。
②ボウルにぬかを入れます。
③ボウルのぬかの中に塩水を少しずつ入れ、水分少なめの味噌程度の固さに混ぜます。
④唐辛子、切り昆布を入れて混ぜます。
⑤ジッパー袋にぬか床を入れ、漬け捨て用の野菜を埋め込み、空気を抜いてジッパーを閉めます。
⑥冷蔵庫(もしくは野菜室)で保存します。

漬け捨て用の野菜は、くず野菜でOKです。大根のしっぽやキャベツの芯、野菜のへた、ニンジンの皮など有効活用しましょう。あまり小さく切ると取り出すのが大変なので、ある程度の大きさで漬けこみます。

これで4~5日保存後、漬け捨て用野菜は取り出して捨てます。

ジッパーを開けた状態で袋を揉み押ししてぬか床を撹拌し、また新たな漬け捨て用野菜を埋め込みます。このサイクルを1ヶ月ほど続けると、ぬか床の酸性度が上がり、袋を開けるとぬか漬け特有の香りがしてくるようになります。

これでぬか漬けの「本漬け」ができるようになりました。

本漬けのし始めは、できたばかりのぬか床の味がどの程度かわからないので、きゅうりなど、ぬか漬けでの味になじみのある野菜を小分けにして試し漬けすることをおすすめします。

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●底にマチが付いているので立てて使えて、分厚いものや液体もしっかり入ります。
●2本のジッパーでしっかり密閉。 閉めやすい。
●口が広い横長サイズなので、中身が出しやすく液体を入れるのも簡単です。
●キチントさんのかわいいメモ欄付きです。

ぬか床のゴールデンルール

ぬか床は、乳酸菌の量と塩分、水分、温度によって変わってきます。置かれている場所の温度にもよりますし、どの程度空気に触れているかによっても変化します。

乳酸菌が多すぎるとぬか漬けは酸っぱくなりますし、空気に触れる部分が多いと雑菌が繁殖しやすくなります。温度が高ければ発酵活動は活発になり、漬かりも早くなりますが、バランスも崩しがちなので、こまめな手入れが必要です。

漬けた野菜についての不満は、すべてぬか床のバランスが理由です。酸っぱいときは塩とぬかを足す、しょっぱいときは漬ける時間を加減する、ピリピリ感があるときは塩を足し、少しぬか床を低温場所で休ませることで解決できます。

漬け続けていると、野菜に塩分が浸透してどんどん塩分が減っていき、それが酸っぱさや雑菌の原因になるので、漬けた野菜の味から足す塩分の量を加減していきましょう。

漬けた野菜を取り出し、新たに野菜を入れるときは、入れる前に袋の口を開けて袋の状態で撹拌しましょう。ぬかの上部で空気に触れている酵母菌や雑菌を中に閉じ込めて、繁殖させないようにするためです。必ず空気を抜いて袋を閉め、冷蔵庫に保管します。

乳酸菌、塩、水、温度、空気のバランスを保った状態で、より旨味のあるぬか床に育てていくことが、おいしいぬか漬けをつくる王道と言えるでしょう。

ぬか床を育てよう

漬け始めはどうしても塩分が強すぎたり、単にしょっぱいだけでぬかの香りが足りなかったり、どうも旨味が足りないなどの不満が出てくると思います。

その状態から、何が足りないか、どうすればいいかを、実験するつもりで毎日ちょっとずつ試していってください。そうやって少しずつバランスを整え、さらに自分の好みで旨味を追加していくと、ぬか床はまさに「家庭の味」に育っていってくれます。

ぬか床も、毎日漬けていると少しずつ少なくなっていきます。また、乳酸菌が増えすぎたり、水分が出てきたりするため、足しぬかをする必要も出てきます。

足しぬかの作り方は、最初に作ったぬか床の作り方と同じです。塩はぬかの量の7~10%程度、元のぬかと混ぜるときは、一度ボウルにあけて、全部かき混ぜたほうがいいでしょう。

ぬか床を作りすぎたときは、別のジッパー袋に取り分け、冷凍保存しましょう。少し多めに作って、足しぬか用に取り分けておくのも方法です。足しぬかにするときは自然解凍してください。

3.格段においしくなるぬか漬けプラスアルファ

ぬか床に入れるとパワーアップする食材

ある程度ぬか床が熟成したら、今度は自分好みの旨味を持ったぬか床に育てましょう。ステップアップの好機です。

旨味成分の食材は、だしのもと、つまり昆布かつおぶし干しシイタケ煮干しなどが上げられます。大豆きな粉は旨味になると同時に、水分を吸収してくれます。卵のカラはカルシウムなので、酸味を和らげる働きをします。薄皮は取って、よく干してから砕いて入れるといいようです。

旨味成分の豊富なものをセレクトしよう

また、ぬか床の味のアクセントになるものとして、唐辛子しょうがニンニク山椒の実からし粉ゆずの皮みかんの皮梨や柿の皮などがあります。

上記の素材は、粉にしたもの以外はいずれも1~2週間で取り出して下さい。昆布やニンニクは漬けたものもおいしいので、お酒のつまみにぴったりですよ。

ぬか漬けするとおいしい意外な食材

ぬか漬けの代表格はきゅうり、大根、ニンジン、カブ、ナスですが、漬けてみると意外においしい食材はたくさんあります。

たとえばピーマンパプリカ。ほどよい酸味と塩味で、ピーマンの持つ苦みとあわせてとても乙な味になります。トマトは大きいので漬かりにくいですが、プチトマトならそのまま入れることができます。へたを付けたまま漬けてください。

長芋も皮のまま漬けます。根が気になる人は根だけこそぎ取ってから漬けましょう。アボカドは2つに割って種を取り、皮付きのまま漬けます。まだ実が固いときに漬けるのがおすすめです。

みょうが小松菜は、漬けたものを刻んで焼きめしの具にするのもおいしいです。小松菜にはカルシウムが豊富に含まれているので、ぬか床が酸っぱいときには小松菜を漬けると酸味が改善します。

変わり種として、プロセスチーズ豆腐ゆで卵もおすすめします。こういったたんぱく質の食材は、ぬか床のバランスを変えてしまう可能性があるので、水分が出ないようできるだけガーゼに包んで漬けてください。鶏ささみなども、一度湯引きして水分を切り、ガーゼで包んで漬けると、いい酒の肴になります。

逆に、ねぎ、玉ねぎなどのネギ類は生の状態だと苦みがあり、ぬか漬けには向かない食材です。また、生の肉や魚は腐敗の原因になるので、浸けるのは避けてください。

ぬか漬け、こんな時どうする?

ぬか漬けがしょっぱい

ぬか床の塩分がきつかったり、漬けすぎてしょっぱくなってしまったぬか漬けは、水に浸けて塩抜きをします。その時に、ただの水ではなく、うっすらと塩味のする水(塩分1~1.5%程度)に浸けるのがコツです。30分ほど浸けてから味をみて、まだ塩味がきついようならさらに10分延長します。

そのままぬか漬けとして食べてもいいですし、刻んでお茶漬けの薬味にしてもおいしいです。

ぬか漬けが酸っぱい

こちらもまた水に浸けて酸味を緩和します。そのうえで、醤油で味を調えるといいでしょう。ぬか漬けの酸味は醤油がかなりやわらげてくれるので、醤油とおかかで和えなおしたり、炒り煮にすると本来のぬか漬けの旨味を活かすことができます。

ぬかの表面に白い膜が張っている

これをカビが生えたと思いショックを受ける方がいると思います。ですがこれはカビではなく、空気に触れて増えすぎてしまった酵母菌です。とにかく空気に触れさせないようにすることが大事ですので、ぬか床のなかに混ぜこんでしまいましょう。あまり水っぽいようなら、一旦表面だけを取り除いて、水分をペーパータオルなどで吸い取ってからかき混ぜてください。

ぬか床を毎日撹拌できない

数日~数週間撹拌できない場合、野菜は取り出し、空気をしっかり抜いて密封し、冷蔵庫に保管してください。

熟成させるのがめんどくさい

すぐに本漬けができるまでに熟成させたぬか床も販売されています。

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野菜を入れるだけですぐ漬かる、化学調味料無添加のぬかどこです。
「かき混ぜは週1回」「買ったその日から漬けられる」、簡単で美味しい「発酵ぬか床」
スタンドタイプなので、立てて冷蔵庫に置けます。

ただし、すぐにおいしいぬか漬けができるわけではありません。ここから育てるつもりでどんどん自分好みに変えていきましょう。

手抜きしてもOK、おいしくてヘルシーなぬか漬けにチャレンジしよう

ぬか床は毎日かきまぜ、世話するものというイメージがありますが、実はそんなに手をかけなくても結構大丈夫なものだったりします。確かに味を一定に保つためのバランスは必要なのですが、いろいろと実験するつもりで試せる、おもしろい調理方法でもあるのです。

その意味で、ジッパー袋に入る程度の少ない量で、冷蔵庫という、季節に関係なく一定の温度で保管する方法は、あまり手間をかけたくないけれどおいしいぬか漬けは食べたい、という「ちゃっかりずぼら」さん向けのやり方なのかもしれません。

毎日ちょっとずつでいいので、いろいろな食材を試して楽しんで、ついでにヘルシーな腸内環境も手に入れてしまいましょう。初めてのぬか漬け、ぜひ、チャレンジしてみてください。

Evelyn

この記事のアドバイザー

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