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【はじめての介護福祉士】介護現場のプロ!介護福祉士の仕事内容や役割について

【はじめての介護福祉士】介護現場のプロ!介護福祉士の仕事内容や役割について

介護福祉士は利用者様の生活面の介助だけでなく、専門的な知識や経験を活かして介護をしているご家族様や現場のスタッフなどにアドバイスをする役割もあります。今必要とされている介護福祉士の国家資格をとるための方法や取得後のメリットなどをお伝えします。

ナオ

この記事のアドバイザー

ナオ

現役介護職員


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目次

1.介護福祉士について

介護福祉士とは「社会福祉士及び介護福祉士法」にもとづく国家資格です。法律を見てみると、介護福祉士は、同法第2条第2項において『介護福祉士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもつて、身体上又は精神上の障害があることにより日常生活を営むのに支障がある者につき心身の状況に応じた介護を行い、並びにその者及びその介護者に対して介護に関する指導を行うことを業とする者をいう。』と位置づけられています。

さらに介護福祉士は医師の指示の下に以下の医療行為を行うことができます(社会福祉士及び介護福祉士法施行規則1条各号)。

1.口腔内の喀痰吸引
2.鼻腔内の喀痰吸引
3.気管カニューレ内部の喀痰吸引
4.胃ろう又は腸ろうによる経管栄養
5.経鼻経管栄養


※上記1,2については、咽頭の手前までを限度とする。3については、胃ろう、腸ろうの状態に問題がないことの確認、5については栄養チューブが正確に胃の中に挿入されていることの確認を医師または看護職員(保健師、助産師、看護師、准看護師)が行う必要があります。

介護福祉士の役割とは

介護福祉士は生活面や身体面、精神的なケアだけでなく専門性を生かした役割があります。介護福祉士としてどのような役割を果たさなければならないのかお伝えしていきます。

介護福祉士は特別養護老人ホームや訪問介護、障害者施設など、介護を必要としている高齢者や障害のある方に対して日常生活がスムーズに送れるよう、食事や入浴、排泄、歩行などの介助を行うだけでなく、在宅で家族の介護をしている方に介護方法などのアドバイスをしたり、介護者からの相談を受け、精神的な支えになることも大切です。

また、介護現場で働く介護職員(ヘルパー)に対して専門知識や介護技術などの指導も介護福祉士(現場のリーダー)としての役割の一つです。

介護福祉士に求められるもの

介護福祉士は国が認める介護のプロとして専門的な知識・技術が求められます。介護保険の理念である「利用者の尊厳ある自立した日常生活を支援していく」ためには、多職種によるチームケアがとても重要になってきます。特に介護福祉士は福祉サービスの充実・向上のため、チームケアの中心となっていかなければなりません。それだけでなく素質も大切になってきます。その要素というのがこちらです。

どんな現場でも一番重要とされているのは「思いやりの心​」です。介護サービスを利用されている方の中には自分で気持ちを伝えられない方もいらっしゃいます。利用者様やご家族様がどんなケアを望んでいるのかを察知し、思いやりを持った行動、配慮がケアの質を向上させることに繋がってきます。これは介護現場だけではなく人として大切な要素ではないでしょうか。

また、施設などで働く場合は素早い状況判断能力が求められます。施設では複数の利用者様を数人のケアスタッフでお世話をしていかなければなりません。転倒の危険性がある方が歩こうとして立ち上がることもあり、トイレが頻回な方もいらっしゃいます。そんな状況の中でどこにどんなリスクが有るのかを素早く判断し、他のスタッフに声を掛け合いながら協力して行かなければなりません。ケアスタッフが慌ててしまいつい早い口調になってしまったり、強い口調になってしまうと利用者様が不安になり不穏に繋がってしまうので利用者様が安心できる声掛けをすることも大切になってきます。落ち着いた対応を心がけると良いでしょう。

そして現場では様々な場面で介助を行います。介護度によって介助量の違いはあるかもしれませんが、日中は移乗動作(車イス→ベッド、ベッド→車イスなど)や入浴介助、排泄介助など支える動作が多く、夜間は体位変換、排泄介助、ナースコールの対応など一日を通してとても体力を使う仕事です。

それから精神的な強さも求められます。介護の現場には様々な困難を抱えた利用者様がいらっしゃいます。認知症の方やうまくコミュニケーションが取れない方、暴れてしまったり、叩いてくることもあります。抓られたり引っかかれたり傷ができることもあり、私にも経験があるので気持は良く分かります。とても理不尽に感じてしまうかもしれませんが、そういった行動に対して怒らず、冷静に受け止める強さを持っていただきたいと思います。

介護福祉士になるメリット

介護福祉士は国家資格なので社会的にも信頼性が高く、就転職は有利ですがその知識や技術を求められる機会も多くなります。さらにキャリアアップ(介護支援専門員・サービス提供責任者・生活相談員・チームリーダーなど)を目指したい方は資格を取っておくと良いでしょう。

給料面でも初任者と介護福祉士では処遇が変わってきます。以下は有料老人ホームの一例となっています。正社員で働いた場合、初任者は20万円/月に対し、介護福祉士は24万円/月が相場になっています。年間48万円ほどの差があります。さらにリーダーになると手当がつく場合もあります。施設によっても変動がありますのでご注意ください。

2.介護福祉士受験方法

介護福祉士の受験資格について

介護福祉士になるための受験資格は大きく分けて3つあります。それぞれ簡単に紹介します。

・実務経験ルート
介護施設(事業)で介護業務の実務経験を積み、「対象となる施設(事業)及び職種での従業期間3年(1,095日)以上、かつ従事日時540日以上」に加えて、「介護職員実務者研修」(450時間)の受講も義務付けられています。

・福祉系高校ルート
新カリキュラム(平成21年度以降に入学された方)の場合、社会福祉士介護福祉士学校指定規則別表第5に定める教科目・単位数を修めて卒業した方(卒業する見込みの方を含む)。実技は免除されています。

特例高等学校等の専攻科(修業年限が2年以上のものに限る)の場合、社会福祉士介護福祉士学校指定規則附則第2条2項に定める教科目・単位数を修めて卒業した後、9ヶ月(274日)以上かつ従事日数135日以上の介護等の実務経験を有する方。

※「介護技術講習」を受講されている方は、介護福祉士の実技試験が免除となります。

・養成施設ルート
介護福祉士養成施設というのは厚生労働大臣指定の学校のことで、四年制大学、短期大学、専門学校などに分けられ、養成施設に通う期間は学歴や卒業した学校によって異なります。例えば普通科高校を卒業した場合2年以上、福祉系大学、社会福祉士養成施設、保育士養成施設のいずれかを卒業している場合は1年以上となります。

介護福祉士国家試験の申込方法

介護福祉士を受験するためには「受験の手引」というものを請求する必要があります。申込方法や手続きについて注意点も含めてお伝えします。受験の申込みは、毎年申込期間が決められています。受験の案内は6月下旬頃に発表されるので各自で「公益財団法人 社会福祉振興・試験センター」から確認を行ってください。

(参考URL)
http://www.sssc.or.jp/kaigo/index.html

「受験の手引」についてはインターネットか郵便はがきで請求する事ができます。このときに注意する点は、必要書類が手元に届くまで数日かかるため受付期日の1週間前までに請求をしておき、郵送の場合は速達にしておくことをおすすめします。また「受験の手引」は一人1通、国内のみの発送となっています。

そして、受験するためには実務経験証明書・従事日数内訳証明書が必要になります。もし複数の施設などで働いていた場合、それぞれの会社から証明書を書いていただかなければなりません。時間に余裕を持って依頼しましょう。

受付期間は8月上旬から9月上旬頃となっています。「受験の手引」が届いたら手引に沿って受験申込書の手続きを行いましょう。また、受験には手数料が15,300円かかります。

3.介護福祉士国家試験内容

筆記試験内容と合格基準

筆記試験はマークシートで行われ、五肢択一を基本とする多肢選択形式となっています。筆記試験は大きく4つ(人間と社会・介護・こころとからだのしくみ・医療的ケア)の領域に分かれ、総合問題を含めた全125問が出題され、総試験時間数は220分となっています。気をつけておきたいポイントは、悩みすぎて最後の方で時間が無くなってしまわないようにすることです。

実技試験内容と合格基準

実技試験は免除になる方とならない方がいます。実技試験受ける場合の大まかな流れや注意点をお伝えします。

試験会場についたら受付をて受験番号や名前等に不備がないか確認し、スマホやタブレットなどは一時的に預けます。問題の漏洩や不正を防ぐためです。受験者が多いときは待機場所で試験の順番を待ちますが、冷えないように寒さ対策はしておいたほうが良さそうです。

試験の10分前になると試験問題が配布される(貼り出される)ので、ポイントをしっかりとおさえ、介助のイメージをしましょう。介護福祉士としての姿勢を忘れずに一つ一つをこなせれば自然とできると思いますが、そうはいっても実際に試験になると緊張のあまり頭が真っ白になってしまいますので、落ち着いて出来ると良いと思います。

実技試験は一人5分の時間が与えられます。毎年様々な問題が出題されますが、どのような傾向の問題が出題されるか過去問題の傾向を見ていきましょう。出題傾向としては「右上下肢麻痺」又は「左上下肢麻痺」の設定が多いようです。課題では主に3つのパターンがあり「歩行」「移乗」「ベッド」での介助があげられます。

「移動・移乗」「着脱」は過去の傾向でも出題されやすいようです。事前練習をしっかりと行っておきましょう。私が実技試験を受けたときは盲目の方の介助でした。麻痺のある方だけでなく全般的に覚えておくようにしましょう。

実技試験のポイント

最初の挨拶はしっかりと行いましょう。

「こんにちは〇〇さん」「今日〇〇さんのお手伝いをさせていただく〇〇です。よろしくおねがいします」と利用者の名前を覚えて「〇〇さん」と呼ぶことで利用者様を尊重しているアピールにつながります。利用者様に声掛けを行うときは「〇〇さん」と名前を入れましょう。

それから気をつけたいのは、現場でもよくあると思いますが「〇〇しますね」という声かけ。語尾の「ね」は試験では控えたほうが良いと聞きました。私も使わないように気をつけました。

また試験時間を過ぎてしまうと点数として加算されないので注意してください。私が実技試験を受けたときの問題が解説付きで紹介しているものがありましたので確認してみてください。

介護のプロとしての介護福祉士

介護のプロとして現場では命や安全を守ることももちろん向き合う姿勢も大切ですが、私自身が介護福祉士として感じたことは、一人でも多くの方が笑顔で過ごすことができ、利用者様が「生きててよかった」と思っていただけるようなケアを心がけています。

その他にも利用者様やご家族様から「ありがとね」「あなたでよかった」と言って下さったときは介護をやっててよかったなと心から思います。このように人と人との間に生まれるものはお金には変えられないものだと思いますし、これからも大切にしていきたいと思っています。

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