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日本語教師になるには。日本語教師を始めたい方へや仕事内容を解説します

日本語教師になるには。日本語教師を始めたい方へや仕事内容を解説します

年々外国人が増加している中、日本語教師という職業が注目を集めています。しかし、日本語教師って誰でもなれるの?どんな資格がいるの?と知らないことばかりという方も多いのではないでしょうか。今回は日本語教師を始めたい方へ、必要な資格やなり方、仕事内容や仕事での良いこと、苦労などをご紹介します。

えりりこ63

この記事のアドバイザー

えりりこ63

元日本語教員で2児の母


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目次

1.日本語教師になるには

近年「日本語教師」という職業が人気を集めています。外国人に日本語を教える先生のことですが、日本語教師になるためにはどのような試験・資格が必要なのでしょうか?

実は、日本語教師になるのに必要な資格などで厳密に「コレ」というものはありません。ボランティアの日本語教師の場合、無資格未経験でもなることができることもあります。反対に、大学の非常勤講師などについては、「博士前期(修士)課程以上を修了し、日本語学校などで〇年以上就労経験がある者」といった厳しい規定があることも。

日本語学校は全国に点在していますが、以前は「英語などの外国語ができればOK」と言った、比較的緩い募集要項を掲げているところもありました。ですが、日本語教師という職業が注目され始めた頃から、一定の規定を設けるようになり、2017年には「日本語教育機関の告示基準」の改定に伴い、日本語学校における教員の規定ができました。

それが、以下で説明する

①大学などで日本語教育を専攻・修了
②日本語教師養成講座420時間修了
③日本語教育能力検定試験に合格


の3つです。

この3つのうちのいずれかをクリアすれば、日本語教師となることができます。ちなみに筆者は大学で日本語教員養成課程を履修、在学中に日本語教育能力検定に合格。①と③の条件を満たし、日本語教師になりました。

①大学などで日本語教育を専攻・修了

大学には日本語教育を専攻とする学部・学科が存在します。しかし、日本語教師になるための専門的な学部、というのもまだまだ少ないです。文化庁のホームページによれば、大学や大学院を卒業して日本語教師になるためには、以下に該当しなければなりません。

新基準の第1条第1項第13号イ及びロにおいて,日本語教員の要件が次のように定められています。

十三 全ての教員が,次いずれかに該当する者であること。

イ 大学(短期大学を除く。以下この号において同じ。)又は大学院において日本語教育に関する教育課程を履修して所定の単位を修得し,かつ,当該大学を卒業し又は当該大学院の課程を修了した者
ロ 大学又は大学院において日本語教育に関する科目の単位を26単位以上修得し,かつ,当該大学を卒業し又は当該大学院の課程を修了した者

つまり、日本語教育の専門的な学部でなくとも、日本語教育に関する講義を受け、単位を取得して卒業・修了すれば、日本語教師になることができます。

この日本語教育に関する科目には、教育実習や日本語教材研究といった、日本語教師として授業を行う際に重要となってくる内容もあります。26単位というと多いような気がしますが、卒業単位に含まれる講義も含まれるので、実際そこまで大変なことはありません。むしろ、大学の26単位のみでは実習数なども少ないため、現場に出た際に不安に感じることも多かったように思います。

ある程度模擬授業などを繰り返し、自信をつけてから就職したい、と思う方は、日本語教師養成講座を修了するのが賢明かもしれません。

②日本語教師養成講座420時間修了

日本語教師になるための2つ目の道は、420時間の日本語教師養成講座を修了することです。

420時間で何を学ぶかというと、大きくは日本語教授法などの「理論」、実際の授業に向けた「実技」、そして「教育実習」です。420時間の講座で有名なのはアークアカデミーやヒューマンアカデミーなどですが、文化庁が定めた教育内容方針に沿っていればどこで講座を受けても問題ありません。

420時間の養成講座は最短半年、平均して1年程度で修了できます。費用はだいたい50~60万円くらいです。最近は働きながら日本語教師を目指す人など向けに、通信講座による420時間の養成講座も多く設けられています。通信講座の場合は受講者のペースによって修了期間が異なりますが、費用は通学するよりも安くなります。

420時間の養成講座を修了すれば誰でも日本語教師になれるかと言われると、そうではありません。学科・学部問わず大学を卒業していれば、420時間修了と共に、日本語学校で働く資格となりますが、高卒の人は大学等で日本語教員課程を履修するか、後述する日本語教育能力検定試験に合格する必要があるのです。

最近は聴講生として大学の日本語教員課程を受講できるところも増えていますので、大学での履修をハードルが高いと思う必要はありません。むしろ、日本語教育能力検定に合格する方が難関だと、筆者は考えます。

③日本語教育能力検定試験に合格

日本語教師になるための3つ目は日本語教育能力検定試験に合格することです。

この試験は年に1回、10月頃に実施される検定試験です。日本語教育能力検定に合格すると、日本語学校での採用率も高くなると言われているほど重要な資格ですので、本格的に日本語教員として活躍したいと考えている方は合格を目指して勉強してください。

日本語教育能力検定試験は250点満点の試験で、リスニングを含むマークシートの他、記述問題もあります。正答率70%以上であれば合格できると言われていますが、例年の合格率は25%前後。決して簡単な試験とは言えません。

専門知識が必要となるこの試験に合格するには、まずは基礎知識を簡単に頭に入れ、あとはとにかく問題集や過去問の数をこなすことが重要。その中で見えてきた苦手な部分を克服すれば、合格も夢ではありません。

日本語教師として箔がつくと言っても過言でないこの資格ですが、知識ばかりが身に付くだけで実技が伴ってこないというデメリットがあります。筆者も学生時代に毎日死に物狂いで勉強した結果、なんとか合格することができましたが、日本語学校の採用試験を受ける際の「模擬授業」、そして採用後の授業にこの試験の勉強内容が大いに役立った、とは言い難いです。また、日本語教師として長年現場で活躍していた知人は、5回ほど受験しても合格することはできませんでした。

重要な検定試験ですので、取得するに越したことはありませんが、この試験に合格することは、素晴らしい授業のできる日本語教師になることには直結しません。始めから良い授業をしたいのであれば、420時間の養成講座でしっかりと実技・実習を行うのがベストだと言えます。また、日本語教師として就職したあとも授業内容や教材について日々研究することで、本当に良い授業ができるようになると考えています。

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日本語教育能力検定試験の試験範囲は、音声、方言、心理学、教授法、日本語の歴史などなど・・・・・・と大変幅広く、勉強を始めようとするとき何もあてがないと広い海に投げ出されたような気持になってしまいます。

この『基礎知識』はこれから検定試験を受け、日本語教師を目指す人にとって必要な重要項目を50に分け、それぞれをコンパクトに解説しています。まずは「検定試験に合格し、日本語教師になるためにはどんな知識が必要なのか」を一気につかむために非常に役立ちます。「読みもの」として書かれているので読みやすいというのも、最初の一冊としてお薦めな点です。

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