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初めて知る「健康運動指導士」安全で効果的な運動を伝えすべての人を健康に!

初めて知る「健康運動指導士」安全で効果的な運動を伝えすべての人を健康に!

「健康運動指導士」という職業を耳にしたことはありますか?スポーツ関係の仕事に就いている方ならご存知の方が多いですが、意外と知られていない職業です。人生100年時代といわれている中、期待の高まっている職業のひとつです。今回は、健康運動指導士になるためのプロセスと、活躍できる場をお伝えします。

小鳥みこ

この記事のアドバイザー

小鳥みこ

小鳥好きwebライター


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目次

1.健康運動指導士ってどんなお仕事?

健康運動指導士とは

「健康運動指導士」は運動・スポーツ指導者の資格のうちのひとつです。一人一人の心身の状態に応じて、安全で効果的な運動を実施するための、運動プログラムや指導計画の調整などを行います。

科学的根拠に基づく医学的な知識をベースに、健康づくりのための運動指導を実施したり、実践的な健康についての知識の普及を行うお仕事です。子どもの体力づくり疾病予防介護予防など、幅広い年代の健康・体力づくりを目的として活動しています。

健康運動指導士はまだできて約30年の資格

運動・スポーツに関する資格の多くは、教員免許を除けば、国家資格外の資格になります。「健康運動指導士」は民間の資格です。

生涯を通じた国民の健康づくりに寄与する目的で、昭和63年から始まりました。厚生省(当時)が推し進めてきた第2次国民健康づくり対策に基づき、当時の「財団法人健康・体力づくり事業財団」が育成にあたりました。

平成17年以降、国による認定制度は廃止となり、厚生労働省により推し進められてきた多くの資格は、各々の団体が引き受ける形で独自に養成・認定していくことになりました。現在は「公益財団法人健康・体力づくり事業財団」が養成と認定を担い、「ハイリスク者を対象とした安全で効率的な運動指導がおこなえる専門家を目指すうえで取得すべき標準的な資格」としての普及を行っています。

現在、全国では18,047名の健康運動指導士が登録されています(2020年7月1日現在)。男女比は、男性が約3割、女性が約7割です。

年齢は男性は21~86歳(平均年齢42.2歳)女性は21~83歳(平均年齢44.4歳)と、比較的幅広い年齢の人が健康運動指導士として活躍しています。

健康運動指導士の活躍の場

「健康運動指導士」の活躍の場は、医療やスポーツの現場などかなり幅広い分野にわたります。

医師や理学療法士などの医療分野の専門家と連携したメディカルフィットネスの分野や、フィットネスクラブ、病院・クリニック、保健所や保健センター、自治体が開催する高齢者の方向けの介護予防教室の運動指導に携わるほか、資格を活かしてフィットネススタジオの運営をされたり、フリーランスでプロの運動選手やダンサーのパーソナルトレーナーとして活動するなど、多岐にわたっています。

特に、高齢化が問題となっている今、医療費負担の改善につながる「生活習慣病予防」や「介護予防」を、健康・運動面からサポートするスペシャリストとして、活躍が大いに期待されているのです。

パーソナルトレーナーにも有資格者は多い

2.健康運動指導士になるために

健康運動指導士になるためには、養成校または講習会で決められたカリキュラムを受けて、試験を受ける必要があります。次の2つの方法があります。

健康運動指導士養成校で学ぶ

スポーツ系の専門学校や、大学のスポーツ健康科学部や体育学部、生活科学部、人間科学部などのスポーツ系の学部・学科に入学し、健康運動指導士になるためのカリキュラムを学ぶことで、認定試験の受験資格を取得することができます。

健康運動指導士養成校のホームページやパンフレットで直接、調べるとよいでしょう。健康運動指導士養成校の大学一覧を参考になさってください。

健康運動指導士養成講習会を受ける

健康運動指導士養成講習会は、「公益財団法人健康・体力づくり事業財団」が開催する、もうすでに健康・運動分野で実践を積んでいる方や、別の資格を持っていてさらに指導士として研鑽を積みたい方向けの養成講習会です。会場は主に東京、大阪ですが、福岡と愛知で開催されるものもありますので、適宜財団のホームページで確認してください。

養成講習会を受けるには、受験資格が必要です。医療・教育系の国家資格を取得している人、4年生体育系大学卒業者、運動指導の資格を取得している人が対象です。

講習会の受講は以下のように、取得の資格によって単位数と受講料が異なります。

●104単位コース
対象:歯科医師・看護師・准看護師・助産師・薬剤師・栄養士・あんまマッサージ指圧師・はり師・きゅう師・柔道整復師・理学療法士・作業療法士・臨床検査技師

受講料は教材込みで262,500円(税別)です。

●70単位コース
対象:医師・保健師・管理栄養士

受講料は教材込みで194,500円(税別)です。

●51単位コース
対象:4年生体育系大学(教育学部体育学部を含む)卒業者(卒業見込みを含む)

受講料は教材込みで145,500円(税別)です。

●40単位コース
対象:健康運動実践指導者の称号を有する者、日本スポーツ協会公認資格・日本フィットネス協会認定資格を有している者

受講料は教材込みで121,500円(税別)です。

健康についての幅広い知識をしっかり学びます

学ぶ内容は?幅広いカリキュラムがあります

受験資格は今持っている資格によりさまざまですが、それにより受ける受講カリキュラムの数もさまざまです。

科学的根拠に基づく医学的な知識をしっかり得たうえで、健康づくりのための運動指導を実施したり、知識の普及を行うお仕事なので、学ぶ科目も運動、栄養、健康づくりに関するものや、バイオメカニズムや運動生理学といったアカデミックなものまで多岐にわたります。

講習会は座学講義だけでなく、実技もあります。ウォーキングや水泳、フィットネス、エアロビクスダンスなどが実習カリキュラムに入っていますので、体調を考慮して受講されるといいでしょう。

救急医療・救命実習もあります

3.健康運動指導士として働きたい

資格取得条件が、「国家資格やスポーツ関係の資格を有している者」なので、健康運動指導士の資格を持っている人は、最初から「健康運動指導士になろう!」と思ってなるというより、現在持っている資格にプラスして取得する、という方が多いです。

健康運動指導士全体で見ると、管理栄養士・栄養士や保健師を持っている方で、資格取得をされる割合が比較的多いようです。生活習慣病の予防や改善は、栄養だけでなく運動のアドバイスも合わせてすることで、より質の高いアドバイスをできることから、栄養士や保健師として働きながら養成講習会で学ぶ人が多いのだと思われます。

もし、今現在国家資格やスポーツ関係の資格を取得していなくても、「健康運動実践指導者」という資格を取得してから、健康運動指導士にトライする、という道もあります。

認定試験を受けて合格したら晴れて健康運動指導士に

講習会で所定の単位を修得、及びそれまでに過程を修了したら、講習会カリキュラムの内容(104単位分)に沿った認定試験を受けることができます。

試験は年3回行われています。会場は東京・愛知・大阪・北海道・福岡・沖縄ですが、実施日によって行われない地域もあります。

健康運動指導士認定試験に合格し、登録をすると「健康運動指導士」の称号が与えられます。合格率は養成校、養成講習会受講者を合わせると、平均で約6割です。

試験対策は問題集が出ています。講習会のテキストと合わせて勉強するとよいです。

健康運動指導士試験 要点整理と実践問題 | 稲次 潤子, 上岡 尚代, 野田 哲由, 田辺 達磨 |本 | 通販 | Amazon

¥4,004(税込)

健康・体力づくり事業財団が認定する「健康運動指導士」の試験対策のためのテキスト. 各章ごとに,「整理と暗記」のパートと「予想問題」のパートに分けて解説されている. 「整理と暗記」のパートでは,穴埋め形式による頻出項目の要点整理ができる内容となっている. 「予想問題」のパートでは,試験本番を想定した4択問題とその解説が掲載されている. 試験に向けた日々の予習・復習から試験直前対策まで幅広く利用できる一冊.

講習会は終日ありのハードスケジュールで、講習を受ける方々の職業もまちまちですが、同じ目標に向かう人たちの集まりでもあるため、情報交換もでき、講習そのものを有意義なものにしてくれるでしょう。

健康運動指導士の養成講習会が始まって間もないころは、問題集がなく、認定試験を受けた人たちで問題を1問ずつ覚え、次に講習会を受ける後輩たちに受け継ぐ、という形で繋いできたそうです。

健康運動指導士はそのような形で受け継がれてきたスペシャリスト。晴れて健康運動指導士になったら、さまざまなフィールドで大いに活躍していただきたいですね。

5年ごとの登録更新が必要

健康運動指導士は民間資格なので、登録後5年ごとに更新する必要があります。5年間で20単位以上を取得し、所定の手続きを行うことで更新することができます。

働きながら更新講習会に行くのは大変ですが、同じ職業の人たちと情報交換をできたり、最前線で活躍されている講師の先生の講習会を受けることは、大変良い刺激を受けることができます。

ぜひ積極的に更新講習会に足を運んで、スキルアップをしてほしいと思います。

健康運動指導士になってからがスタートです

他の資格にも言えることですが、健康運動指導士になってからがスタートです!健康づくりのための運動指導をするプロとして期待され、ひとりひとりの健康を維持するための意見を求められます。

健康運動指導士で活躍されている方にこの仕事の魅力を尋ねると、「人の健康をサポートできる、社会の健康づくりに貢献できる、何より指導することが楽しい、運動が得意でない人にも運動を通じて、健康になってもらう、自分の健康維持など、魅力のあるお仕事です」との答えが返ってきます。

常にアンテナをはって、さまざまなことに興味をもち、運動を通じて安全で効果的にすべての人の健康づくりをサポートしていく大事な仕事を担う専門家です。このようなスペシャリストが多くの方の健康をサポートしていることを、ぜひ知ってください。そしてあなたも、ご自分と周りの方々の健康のために、資格取得にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

ひとりひとりの健康と運動をプランニング

小鳥みこ

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