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個人情報保護士の勉強を始めたい!資格の内容とメリットを解説します。

個人情報保護士の勉強を始めたい!資格の内容とメリットを解説します。

どんな仕事でも、常に「個人情報」の問題と隣り合わせの現代。そんな個人情報を扱うエキスパートが、個人情報保護士です。法律がかかわってくるため、なんだか難しそうに聞こえますが、学習内容は意外と頭に入りやすいのが特長です。ここでは、初めて個人情報保護士へチャレンジする際の、コツをお教えします。

みかんサンド

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みかんサンド

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目次

1.個人情報・個人情報保護法とは

個人情報保護士という資格を知る前に、そもそもどのようなものを個人情報と呼ぶのか、また、個人情報に関連する法律「個人情報保護法」とはどのような法律なのか、基礎的なことを知っておきましょう。これらに関する知識が多少あるだけで、学習する際の負担が少なく感じるかもしれません。

個人情報って、なに?

後に説明する個人情報保護法では、個人情報をこのように定義しています。

生存する個人に関する情報であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述などによって特定の個人を識別できるもの(他の情報と容易に照合することができ、それによって特定の個人を識別することができることとなるものを含む)、または個人識別符号が含まれるもの。

少しわかりにくいのですが、端的に言うと「個人に関する情報」であり、「特定の個人を識別できる」ものであることです。

例えば、「田中」「山田」「佐藤」という名字だけでは個人を特定することはできませんが、その名字に住所や勤務先などの情報が加わると、その人が誰なのかを特定することができます。「株式会社●●に勤務する、山田さん」「東京都▼▼区■丁目★番地に住む佐藤さん」などです。

また、名字や下の名前だけでは個人情報になりませんが、「田中一郎さん」のように氏名(フルネーム)になると個人を特定できるため、個人情報と見なされます。

例えばコンビニの売り上げ記録に「2020年1月1日0時15分 コジンマート東京駅前店で110円の鮭おにぎりと165円の緑茶、230円の雑誌 合計505円」というデータがあったとします。このデータだけでは、誰が買った記録なのかがわからないため、個人情報には当たりません。しかし、この購入者がお店のポイントカードを利用しており、この売り上げデータに「田中一郎」という購入者の氏名が入ると、「田中一郎さんが合計505円の買い物をした」「田中一郎さんが110円の鮭おにぎりを買った」といった個人情報になります。

レジ対応をした人の名前が個人情報として問題になったことも

なお、個人識別符号とは、指紋や静脈データといった身体の特徴データや、運転免許証やパスポートの番号など、公的な番号のことを言います。

個人情報保護法って、どんな法律?

個人情報の取り扱いについて定めた個人情報保護法は、「個人情報の保護に関する法律」が正式名称です。2005年4月に全面施行された、主に個人情報を取り扱う民間事業者の遵守すべき義務などを定めた法律で、実際には民間業者だけでなく、国の行政機関や地方公共団体にも適用されます。

以前は、保有している個人情報が5,000件を超えていない場合は、規制の対象外でした。しかし、2017年の法改正によりこの上限が撤廃され、現在では1件でも個人情報を取り扱っていれば規制の対象になります。この法改正のきっかけともなったのが、2014年のベネッセ個人情報流出事件で、およそ3,504万件の情報が流出したと言われています。

会員情報の流出は大きな社会問題になりました

ただし、この法律の目的は、単純に個人の情報を守るだけではありません。それを有効に活用することで、その価値を社会の中で発揮させるためのものでもあります。つまり、個人の権利利益と個人情報の有用性との、バランスの取れた適切な運用を目指すものであるということです。

2.個人情報保護士とは

さて、個人情報とその法律について少し理解できたところで、個人情報保護士という資格について見ていきましょう。

個人情報保護士とはどんな資格?

個人情報保護士とは、一般財団法人 全日本情報学習振興協会が運営する民間資格で、個人情報を取り扱う様々なビジネスシーンにおいて、専門的見地から個人情報の運用、管理、アドバイスなどを行うエキスパートです。上級個人情報保護士という、ワンランク上の資格もあります。

試験は、年4回。第59回の試験会場は北海道から鹿児島まで、全国19カ所にて行われました。

受験資格は特になく、年齢や国籍、経験などに関わらず誰でも受験することができます。受験料は、税抜き10,000円。郵送またはインターネットで申し込みができ、申込期限は試験日のおおよそ1ヶ月前です。

試験問題は、課題Ⅰと課題Ⅱに分かれており、各50問を合計150分で回答します。全てマークシート式で、合計70%以上の正答で合格。合格発表は協会のホームページで行われますが、点数などの詳細な結果は非公開です。

個人情報保護士の学習内容について

前述の通り、大きく分けて課題ⅠとⅡに分かれます。

Ⅰは「個人情報保護の総論」で、さらに個人情報保護法の理解(40問)とマイナンバー法の理解(10問)に枝分かれしています。Ⅰで必要な知識はこの2つの法律に関するもので、法律の歴史、これまでの事件や事故、個人情報の定義と分類、条文に対する知識と理解、などが問われます。

Ⅱは「個人情報保護の対策と情報セキュリティ」で、脅威と脆弱性に対する理解、組織体制や人的管理、技術的管理の実務知識など、セキュリティに関する知識と対策に関する理解が問われます。

試験項目だけを見ると、なんだか堅苦しい感じがし、難しそうに見えるかもしれませんが、実際に社会に出て仕事をしている人ならば、日常的に触れている内容が多かったり、試験は記述式がなくマークシート式であったりと、やってみると意外と頭に入りやすい内容が多く、気軽な気持ちで臨めるでしょう。

実際の業務に関連する内容がほとんど

個人情報保護士を取得後の道

さほど難易度が高くない民間資格なので、就職や転職に直接的に有利に働くことは少ないかもしれません。実際に資格を取得している人たちの多くは、企業内で個人情報を扱っている人事、労務、総務部で働く人を中心としたビジネスパーソンです。すでに業務上個人情報を多く扱っている人は、企業側から取得を推奨されることもあるでしょう。就職活動中の大学生が取得する例もあります。

実務に繋がりやすい内容かつ民間資格であることを考えると、それを使ってキャリアアップを図るというよりも、現在自分が行っている業務に直接活かし、スムーズかつ確実に業務を遂行するため、という目的で取得を目指すのが良いでしょう。

3.個人情報保護士の受験に向けて学習しよう

最後に、試験に合格するための学習方法をお伝えします。個人情報保護士の合格率は30%前後とあまり高くないのは、多忙なビジネスパーソンたちが、十分な学習時間を確保できていないのが原因だとも言われています。そのため、通信講座や専門学校の講座を受講するなど他にも方法はいくつかありますが、ここではあえて、忙しい社会人におすすめの方法として2つに絞りました。

リモートでの学習も可能

公式問題集で独学をする方法

個人情報保護士の試験問題は、過去問とかなり似たものや、過去問を少しアレンジしたものが頻出します。そのため、過去問を何度も繰り返し解いて練習することで、試験問題の大半はカバーできるでしょう。

テキストを通読することも大切ですが、試験日までの時間が少ない場合などは、過去問を解き、間違えたところやわからないところを確認する、というやり方がおすすめです。また、法律は都度改正が入るもの。市販のテキストはできるだけ最新のものを入手し、人から譲り受けたものなどを使用する際は注意しましょう。

時間的に余裕がある場合は、個人情報保護委員会が策定している、ガイドラインを読むこともおすすめです。ウェブで簡単に見ることができ、試験対策としてだけでなく、実務にも直結する内容です。公認テキストは、ネットサイトもしくは書店などで購入できます。

対策講習会や、公開模試を受ける方法

試験を実施する全日本情報学習振興協会では、受験者向けの対策講習会を開催しています(現在はオンライン講座のみ)。5時間という長時間ではありますが、毎日忙しい中の隙間時間だけでは足りず、まとまった時間を取るのも難しいという人や、独学でやってみたもののなかなか理解が進まない、という人にもおすすめです。

税抜き15,000円で受講が可能。ただし、上記公認テキストが必要です。受講者は、Web模擬試験システムの受験が3回可能で、弱点補強に役立ちます。

また、実際の試験前に力試しをしたいという人には、公開模試がおすすめ。採点後には講師による問題の解説も行われるので、模擬試験だけに終わらず、自分の苦手分野の分析をすることもできます。

個人情報のエキスパートとして、各分野で活躍しよう

インターネットを始めとした様々なテクノロジーが発達し、すさまじいスピードで世界が変化していく中、個人情報とは切っても切り離せない社会になりました。今や、個人情報を取り扱わない企業はほとんどないと言ってもいいのではないでしょうか。

個人情報保護の知識を付けることは、様々な業界やステージで活躍できるだけでなく、自分自身を守ることにも繋がります。ぜひ、個人情報保護士にトライしてみてください。

SNS全盛の今だからこそ、必要な知識を資格に

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